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6月&7月 [振り返る&迎える]

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【我が庭のあじさいも見頃】

《振り返る6月》
イチゴの収穫&草刈り(←まだ完全にすっきりしていません・なにせ鎌一本での勝負)☆☆★★・山行☆☆☆・Yちゃんのお母さまよりお葉書をいただく《宝物に・私からの便りはYちゃんの写真の横に飾ってくださっていると・今後も時おり続けます》☆☆☆・俳句講座☆☆☆・早朝バイトの職場で歓送迎会☆☆☆★・Ayu作業所にて年に1度の指導方針等の確認☆☆☆・Ayuとギョウザ作り☆☆☆☆☆・妹夫婦遊びに☆☆☆☆☆・ストレッチ体操(新しい指導者となり、さらにgoodなプログラムに♪)☆☆☆☆☆・母の通院付き添い(久方ぶりの医院へ:思っていたより症状は進んでいなかったようでとりあえずはホッ)☆☆☆☆・4月に続き新しいメガネを奮発して注文したゾ!(詳細は後日)☆☆☆☆★

《迎える7月》
俳句講座・山行2回・観覧のため遠方へ単身一泊!etc…

NHKの番組で収録場所に [蓼科親湯温泉へ]

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【今年3月にAyuと一泊した際の一枚】

NHKの番組が、蓼科親湯温泉にて収録されたそうです。
宿からのメールで知りました。
今なら来週月曜の再放送分から、初回よりすべておさえられます(私もこれから~)。
6週連続。本好きさんは、要チェック。
『理想的本箱 君だけのブックガイド』
詳しくはこちらと、こちらをどうぞ☆

コロナワクチン接種後の被害の報道は [ぶつぶつ…]

『~接種と死亡の因果関係が否定できないと認定された事案は計103件となった。死亡の被害認定が100件を超えたのは、新型コロナワクチンが初めて。これまでのところ主要メディアは報じていない。政府は高齢者等に追加接種を呼びかけているが、厚労省は健康被害の情報開示には消極姿勢のままだ。』

こちらの記事より一部引用しました。どうぞ全文をご覧ください。

こうなると、まったく接種しない選択をした人たちが正解だったのではないか。
あくまで個人の判断による接種です。「任意」なのですから。強要してはいけません。

以前にも書きましたが、我が家は、高齢者・基礎疾患者が2名おりますが、「3回接種」で全員終了といたしました(他県に住民票のある叔母は除く:姪である私の意見は伝えておりますが、5 or 6回目かな? 接種に帰るようです・これも「任意」)。

マスク着用判断が自由となり、私は山登りなど屋外でははずし、お医者の待合室では周囲を考え一応装着。スーパーでのひとり買い物では、まず会話はしませんので、もうしておりません《夏だよー、そうでなくとも苦しいよ》。ですが、他にはずしている方は店内に見当たりません。今現在の、私の経験上は。
…俳句講座では、私は頭をフル回転したいこともあり(ただただ苦しい)、私含め2名+αのみがマスクなし、です。

Ayu、自由解禁となった日に車でお迎えに来た職員に尋ねたところ、これまでと変わらずの方針です、と言われました。ですので、この蒸し暑い中、食事以外の場面ではマスクをしているはずです。
熱中症、心配なところです。

きれいな言葉より素直な叫び [よんでみました]

きれいな言葉より素直な叫び

きれいな言葉より素直な叫び

  • 作者: 新井 見枝香
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2023/01/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

勝手にもじって『衿賞』とさせていただいている、元祖『新井賞』は2021年1月以降の発表はナシ、となっている。
そんな新井見枝香さんの新刊(といっても今年はじめの刊行)をようやく~。

結論から言ってしまうと、現在の新井さんは「元書店員」となっている。でもコラムや書評者の仕事は続けており、各紙に連載も持つ。ネットラジオも。踊り子の仕事に今は重心を置いている。

これまでの流れは、先日直木賞を受賞した千早茜さんとの一冊や、同じく直木賞作家の桜木紫乃さん作を知る人には既に伝わっているところ。

世間から注目されてきた「書店員」に、エッセイストの顔もあることは想像しやすいが、新井さんは「踊り子」に魅了されて、自らがその道へも入っていく。
お客を得ていく過程や、存続の危機の現状など、何にでも苦労はあるが、読んでみて初めて伝わるものがあった。その現時間がそのまま流れる舞台って、観客の生身の声や心が正直に届いてしまい、一番わかってしまうものなのだろう。
嘘偽りない、と言っていいのかわからないけれど、最近よく言われる「編集」したものでない、まっすぐな世界が存在するというか。

新井さんは、人の目を気にしないで進んでいくところがいい、と思ってきた。でも実は、とても気にしてしまう人なのかもしれない。ご家族とはずいぶん連絡をとっていないとあった。

【ダーツが面白いのは、的に刺さるからである。刺さりもしないことに怯えているうちは、憂鬱でしかない。】
名言では。精神的に揺れ動く体質は感じた。

【~裸を見るより踊り子という活動を応援したいという人がいる。むしろそういったお客のおかげで成り立っている。】

ある女性のお客さんが、地方の劇場まで足を運んでくれた。
【~ストリップは旅のきっかけのひとつだろうが、誰かが前向きに行動することの理由になったのなら、私は素直にうれしい。】

【本屋に入って手に取った本が、ストリップ劇場に入って観た踊り子が、ずっとずっと先の「何か」につながるかもしれない。そもそも私がここにいることが、私にとっての「何か」なのだろう。(略)~たまたまそこに居合わせた人が無責任に放つ素直な言葉で、おまじないのように誰かがほんの少し楽になることもある。それくらいのほうが、素直に受け取れることもあるのだ。】

やっぱり苦手

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【今年もお向かいのクリの木の花が満開に】

少し前のことになりますが、早朝の仕事先のみなさま(日中働く方を含め)との会がありました。
コロナ禍があったため、3年ぶりくらいの集まりだったようです(総勢30名弱)。くじ引きで席が決まり、初めての方とも交流できました。希望の方はアルコールも入り、賑やかな会合に。間違いなく、一歩関係性が深まったと思います。
その一方で、私は気の置けない友らとでないと、こういうのはやっぱり心底楽しめないな、あ~くたびれた、が本音でした。
おつきあい、は大切ですが、重荷になってしまってはいけないですよね。まだ私が新入りだからかもしれませんが。もうちょっとこじんまりした会だったら印象は違ったかも。

先日の清掃活動でご一緒した同じ集落の某奥さまが、私が引っ越してきた頃には実施されていた年一回のバス旅行や、婦人会の活動などが止まっていることについて、『いいの、いいの、これでいいのよ!』ととてもざっくばらんに話してくださいました
先人の方たちも、実は面倒と思っているコトがあるのですよね。

ところで…前述の会食で「口に運んでいるせっかくのごちそうが見えにくくて残念~」を実感いたしました。あー、たしかに家でも毎食ボヤ~っとしています。
日々の家事をしながらずっとかけていられる「中近メガネ」(室内用)がいよいよ必要な気がしております《いわゆる老眼メガネだと少し先を見るのには適していないため》。

いただきもので [早朝に働く]

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朝5時から3時間ちょっとの週末仕事を始め、早くも3カ月が過ぎました。
そのような日程で私がフロントに立つことが周知され、お客さまから自宅農園(笑)の野菜をいただくことも《なにせ一緒に働いている男性陣は自ら畑を持ち、既に作物は足りておりマス》。
きょうは、「にら」と「ラディッシュ(←「はつか大根」と呼んでいらした)」を。遠慮なく頂戴しました。
さっそくお昼は、ニラ玉とツナとあえたサラダに。新鮮、が一番うれしい♪

ウメ、ウメ、ウメ [信州で作物を育てる&自然や花]

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梅の木を所有する主(母と同世代の女性)は2年前に急に亡くなり、時々通ってこられる息子さんの快い許可で、叔母が収穫させてもらうことに。
午前、午後と入れ替わり&立ち替わり、叔母の知人がやってきて共に作業。
いったい、何軒にもらわれていくのだろう~(息子さんにもお届けしました)。
《私は今回ノータッチです☆》

数日前からの緊張 [Ayuの通院]

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【Ayuのヒザが一番好き】

きょうは雨降りの涼しい日ですが、ちょうどよい陽気だった昨日、約半年ぶりに妹夫婦が遊びに来てくれました。
《そろそろまたAyuと短い旅に出ようかな~? と画策していたのですが、母の不調もあり、遠方の娘(私の妹)と会わせる方を優先♪》

よく知っている大好きな叔母さんたちが日帰りで来るだけだというのに、Ayuといったら非日常の予定が控えていると、数日前から緊張で眠りが浅くなります。夜中に何度も目が覚めている状態となり、隣りのベッドの私も引きずられます。【「通院」ではないのですがこのカテゴリーに】
3月の温泉旅に出掛ける前もそうでした。けっして外出や来客がイヤなわけではなく、楽しみにしていてもそうなのです。
「緊張」というより「興奮」かな

そして…客を見送ったゆうべは、Ayuはぐっすり~でした☆もー、なんなのでしょうね。
娘との旅(非日常体験)は増やしていく方向ですが、練った計画はもとより、これらの苦労まで見込まないといけないので、相当なエネルギーがいります。
次の二人旅、ぼやぼやと描いているのですが、この調子だと来春以降になってしまいそう。

聴き逃したくない順に [ラジオ]

私の今の心の友は「ラジオ」と言って過言ではないでしょう。
老眼の進行(笑)で、目の疲れを強く自覚するこの頃、瞼を閉じ、耳からたくさん楽しませてもらっています。

以下、お住まいによって放送されていなかったり、聴取曜日&開始時間が異なったりしますので、番組名で列記します。今はインターネットでクリアに聴ける時代。「radiko」のタイムフリーやエリアフリーもありますね。NHKラジオは「らじる★らじる」で。
聴き逃したくない方、基本は放送から一週間以内に~を忘れずに☆

「#むかいの喋り方」…向井慧サンにどっぷりです
「東京ポッド許可局」…日曜早朝出掛けの本放送でできるだけ押さえてマス
「又吉・児玉・向井のあとは寝るだけの時間」…同居経験のある3人、絶妙なコンビネーションはいつでも心地よいです
「国語辞典サーフィン」…A新聞の書評でも活躍しているサンキュータツオさん。何の言葉を説明しているか? の街頭インタビューは興味深い
「ナイツのちゃきちゃき大放送」…ラストの大喜利が実は一番好きかも
「安住紳一郎の日曜天国」放送局自らYouTubeで過去回もCM抜きで提供されています
「パンサー向井の#ふらっと」…最近、後追いでYouTubeでも聴けるようになっています・CMとばしだと尚都合いいのですが、それはこっちの都合かな?
「ラジオ深夜便」…2時、3時台の音楽も聴き逃しできけたら嬉しいのですが~
「SUNDAY FLICKERS」…「笑点」メンバーに加わった一之輔師匠の日曜朝の生放送は毒舌全開です! 懐かしい曲中心のラインナップも魅力♪
「高橋源一郎の飛ぶ教室」…出演者によって左右されるこの頃~
(⇒あらためて眺めると男性陣主体のラジオ番組ばかりだ・私は男の人の方がより本音に近い吐露をすると勝手に感じているのだろう。)

みなさんのおすすめラジオも聞かせてもらえると嬉しいです☆

追記:平日朝5:30からは目覚ましがわりに、「生島ヒロシのおはよう一直線」をつけることが多いです。いつまでも勢いがある!
+、NHK FM早朝の「古楽の楽しみ」が好き。blogをつけながら等、思考のじゃまにならない心が澄む音楽は、これが最高~と思っています☆(5時台だけでなく6時台も個人的には希望)

期待の若手 [テレビ]

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居間の書棚にある『牧野富太郎植物記 全8巻』、初巻は70年代の初版です(叔母の広いセカンドハウスに越してきたからこそ狭い中で隠れていた我が家の蔵書を、こうして目につく場所に並べることが出来ています)。

先日の山登り中に、他の方々の会話から牧野氏の史実の生涯がどうだったかが耳に入ってしまい…。脚色してドラマに仕立てていることは承知ですが、できれば詳しく知らずにいたかった。
私は少し前から、特にドラマにおいては次週の予告をあえて見ないと決めております。

植物学教室メンバー・波多野さん役の前原滉さん、民放ドラマでいいなぁ~と目をつけて!いましたが、思っていたより早い朝ドラ出演でした《※追記:以前に朝ドラ出演済みでした…》。
同じく、細田佳央太クンも推し。既に大河ドラマ出演中ですね(これにはせっかくのよさは出ていない感じですので次作に期待)。
もうひとりは、坂東龍汰クン。どんどん使われていくでしょう。
この3名が衿の勝手な今のイチオシ若手俳優さんです☆

《再放送中の朝ドラ『あまちゃん』(当時のサントラから『潮騒のメモリー』等々、聴き直しています・唄はうまいのがいいとは限らないのがgood♪)、そしてAyuが生まれた1992年(30年前)の『ひらり』に我が家全員、ハマリ中です☆時代錯誤感を味わいつつ、ね》

小休止 [信州で作物を育てる&自然や花]

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私たちアルバイトが参加しての粗摘果が終わり、大きくなってきていた5月末頃の実です。
農家さん自身による本摘果が進み、今ではもっとりんごらしく成長していることでしょう。
りんごの樹の下でのお昼タイムも恋しいな。

この梅雨の時期、以前関わっていたぶどう作業は人手が欲しいと思われますが(やる気さえあれば再び登録可能)、無理せず秋までは週末の早朝バイトのみです。

凝る [cooking]

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このところ「餃子」づくりにハマっている。といっても皮は市販のものですが。
味にコクを出したいため、今度はシイタケを入れてみるか。たれ、ももっと考えてみよう。
莫大なサイトがあるため、まずはコウケンテツにあたってみるワタシ《キュウリ大量消化の際はこちらを》。

こういう時間はりんご作業に出ている季節は難しい。
お気に入りのラジオ番組(また最新バーションを書きます・以前はこれ)をすべて追うこともムリ。

…ところで、先日お財布の中からクレジットカードを抜き、家で保管するようにした~と後追いで書いたのだが、その大切なカードをどこにしまったのか思い出せず(ここだというところに、ない)。
ちょうどカード更新時期だったため、新しいモノが届き、事なきとなっているのだが、ますます身の回りを「自分のためにわかりやすく」していかないとダメだなぁと痛感している。
しかし、「よりよく」と実行したことが探し物の結果となるなんてショックだよなぁ。
自分以外の者でもいざという時は予想がつくように《空き巣対策としてはいけないのだろうけど》は、結局自分にもわかりやすいのだろうな。
やはり所有物をすっきりさせ数を持たない、は、頭を軽くして本当に必要な時に動かすためには大事。
むし暑い夏が来る前に、机回りなどちょこっとでも削ぎ落としたい《雨つづきのうちに・晴れたら草刈りが待っている…嗚呼!》。

元は蚕部屋 [ネコ]

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叔母の庵、ホタルブクロの横で。
風通しがよい部屋です(四方からとり込む)。
昔は「かいこ部屋」だったところ。中古で買った叔母がリフォーム(←したのは、かれこれ20年前のことネ)。

髙田明さん [ラジオ]

『ラジオ深夜便』(NHK)は、出演者によって「聴き逃し」を利用している(私が必ず聴く定番は、月のはじめの方の木曜日に設定されている11時台の「稲垣えみ子さん」ですネ・あと奇数月のインタビューが始まった「小山薫堂さん」もはずせません・初回から惹きつけられました)。

さて、明日7日午前5時までしか聴けませんが、朝4時台の「明日へのことば:大手通販会社創業者・髙田明」氏のインタビューが秀逸です(2度聴いた)。気づいてよかった。よろしかったら是非。

大学卒業後は希望して外国で働いた髙田氏、そのために学生時代に英語だけは賢明に学んだこと。のちに故郷の長崎に戻り、家業のカメラ店の仕事で宴会場にて人物撮影をはじめ、一週間でそのとりことなったこと、購買(買う・買わない)には地方性があらわれること。「伝える(伝わること)」の大切さ、くよくよしない(未来の不安の中で生きない)、情熱を失った時に人は老いる等々~、最後まで聴き逃せません☆
アイデアマンなことはもちろん、何が人の心を動かすか(喜んでもらえるか)絶えず考えて生きてきた方なのでしょう。74歳の今もさまざまな方面への興味はつきないと。私もいつまでも前向きな年の重ね方をしていきたい♪
(インタビューではあの高い声ではありませんでした・笑。より伝えようとすると、人は「高い声」になるものだそうです。)

『深夜便』は、早起きの母(←未だに雑音ある「ラジオ」から聴取)&叔母(スマホやタブレットより)が日々友としているので、お互いにイイのがあると情報交換して後追いします。
私はPCよりイヤホン(コードありですよ~)利用です。

玉ネギ [信州で作物を育てる&自然や花]

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AM、夕飯の早めの支度で、玉ネギをむき、切ろうとしていたらTEL。
りんご作業でご一緒しているIさんが「そばまで来ているから玉ネギ届けるよ~」と。なんというタイミング!
りんご畑(農家さん)にまず寄られ、おすそ分け。その足でこちらへ連絡くださいました。
さっそく勝手口の日陰に。しばらく足りそう。ありがたいことです。
《先月で私たちバイトの粗摘果作業は終了しています♪》

ようやく我が畑のイチゴも摘めるように。今春は、あたたかかったり寒かったりが影響したのか、赤くなるのが遅かった気がします。
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地元の山へ㊲《講座34回目》 [山登り&ウォーキング]

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このところ山行づいており、前回より一週間後の設定となった(G.W.を避けたためのズレが生じて)。私よりひと回り上以上の参加者が多く(でもみなさん圧倒的に若く&動ける☆)、スケジュール的にはちょっとしんどい~の声も聞かれた。「2週間後」なら問題ないのですけどね~《基本は「月に一度」の催行・今年度は「月に2度が3回」組まれている》。

松本市内に駐車。そこから道路隔ててすぐに登山口、と利便性はよかった。
最初から、岩に近い石がたくさん転がっている登山道であった。

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【前方には「槍ケ岳」が♪】

『戸谷峰(とやみね)1,629m
9名参加(うち男性2名)。

この日、Yちゃんは誕生日を喜ばしく迎えるはずだった。
山々の眺望を見ながら、心の中で彼女に登頂を報告し、祈った。

…翌日は大雨に。このグループでの山行は、うまい具合に荒天中止と今のところ無縁だ《コロナ禍で遮られたことはもちろんあった》。

カヨと私 [よんでみました]

カヨと私

カヨと私

  • 作者: 内澤旬子
  • 出版社/メーカー: 本の雑誌社
  • 発売日: 2022/07/06
  • メディア: 単行本

福音館書店『母の友』連載。
内澤旬子さんは何冊目だろうか。
海が見える地方に移り住んだ著者、雑草を食べてもらおうとヤギを飼い始めた

【一度でいいから海が見える場所に住んでみたかった。簡単ではなかったような気もするけれど、思ったよりもあっさりと叶ってしまった。気が付いたら他に優先すべきなにかを持ち合わせていなかったから。喜ばしいことなのか考えていても仕方がない。~】
このようなこの人の文章が好きだ。
望みがあって実行できるのならば、たとえあとで後悔してもたぶんやった方がいい、よね。

【私が付き添っていると、安心したように草を食べはじめる。】
【カヨと寄り添いあって、海を眺める。草を眺める。空も眺める。】
動物が自分に打ち解けてくれるってうれしい。本能の先に、だから。計算じゃない。
【~カヨが嬉しそうに車に乗るのを見ると、私はこのために車の運転を習得したのだと思うようになった。】

いずれそういう話になるのだろうと思っていたが、予想より早くヤギの繁殖へと話は移っていく
【ああ、このままずうっと、赤ちゃんヤギを抱っこしたまま固まって、世界の終わりまで動かなくてもいいくらい、満ち足りる。赤ちゃんは凄い。】
失礼して、我が家のネコの話。早くに避妊手術済みなので一度も出産はせず。まだ完全に叔母の庇護下にあった時のことだが、一度くらい母親にさせてあげたかった気はするのだ(けど、これも人間のエゴかな)。
【できることなら生命体として、生殖を体験させてやりたい気持ちはある。けれども~】
本人たちの幸せを考えても、すべて自然にまかせられない事情はある。

【交尾して、産んで、授乳して、また交尾して、またおなかが膨らんできて。カヨと暮らしていると、怯え悩んでいた年月が遥か彼方に飛び去って行く。】
著者自身が妊娠することはなかったが、カヨや彼らの家族を増やすかどうかと調整をする中で、自分の歩んできた人生と時に交錯する。
【一頭だけだったときのカヨは、半分人間のようになって私に依存してきていたが、交配を境にどんどんヤギの世界に戻っていき、むしろ私がヤギの世界に引きずりこまれていった。】

野生であるようで、そこに人が介入しているのだから、完全には自然ではないのだろう。
でも動物の、本能の部分は見えてくるし、見させられる。

著者の時々入るイラストが、いい。
そして久しぶりに本の装丁っていいな、と思わせてくれた《紙の本》。
「しおりひもが2本付いている本」なんて、今どきない。

…またネコと比べて悪いが、ネコが甘えてくるコトより、ヤギが個人を見分けて慣れてくるコトの方が、もっともっと嬉しい(尊い)だろうと想像する《著者がヤギの方へ寄っていったからこそ》。
生き物の声をもっと近づいて聴きたくなった。静かな世界で。