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家事か地獄か 最期まですっくと生き抜く唯一の選択 [稲垣えみ子さん]

家事か地獄か 最期まですっくと生き抜く唯一の選択

家事か地獄か 最期まですっくと生き抜く唯一の選択

  • 作者: 稲垣えみ子
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2023/05/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

左手甲を冷やしながら綴っております(笑)。

一流の会社で働き、バブル時代を経てきた稲垣さん。
【ずっと、お金を稼ぐことと、そのお金で素敵なものを買うことが忙しくて、家事はいつも後回しだった。故に、いつも食べきれないもので冷蔵庫は溢れかえり、着きれない洋服でクロゼットはぱんぱんとなり、その他様々の溢れかえるモノたちが部屋に散乱し、それが邪魔をして掃除がどんどん億劫になり、つまりは365日24時間、ほぼ混乱した汚い部屋で生きてきた。~稼ぐことと買うことで一杯一杯。それを整えるヒマなどなかったのである。】

今では、
【広すぎる家や多すぎるモノなどは、せっかく手に入れたラク家事を大変にしてしまう「不幸を呼ぶ原因物質」にしか見えなくなった。そう考えたら、家賃とわずかな食費を稼げれば十分なのである。】

【これからの時代、誰もが無縁ではいられない最大の不安はやはり、老後をどう生き抜くかであろう。だが(略)結局のところ、金を貯めろ、健康でいろ、としか語られていないように思う。】
たしかに☆
…と、ここまで「はじめに」より。以後も付箋、たくさん付きました。

【日々きちんと片付いた部屋で、清潔で着心地の良いお気に入りの服を着て、美味しく健康的なものを食べることができたなら、他に何がいるというのだろう?】
一汁一菜生活になって何が驚いたって、「時間が増えた!」ということだ。調理時間よりも何よりも、今日の献立を考えなくていいことが~(略)。ピアノやら書道やら、かねてやりたかったことに次々と挑戦している…】

ラク家事生活とは、災害があってもビクともしない生活でもある。】
【便利をやめれば自分が育つ。】
【~ものを無駄にしたり(略)、ゴミを垂れ流したりすることは、自分の心をそれだけ荒ませていたのだということに気づく。ものを大切にするということは自分を大切にするということで、環境に優しく生きるということは、自分に優しく生きることでもあったのだった。】

お母さまの晩年の様子から、モノをたくさん抱えることが家事を複雑にし、いずれは本人を苦しめる原因になると痛感。
【(もっと昔々は)水道がなかったから井戸端会議が生まれ、家に風呂がないから銭湯での裸の付き合いが生まれた。~おかずのおすそ分けは当たり前だった。】
便利が孤独を生む、と。
稲垣さんは、近くの商店など、人と人とのコミュニケーションを大事にする。

【まもなく還暦を迎える私も、これから年をとれば、今できていたことができなくなっていくだろう。でも、その時はさらに暮らしをシンプルにすればいいのではないかと思っている。持ち物をさらに減らし、食事もさらに単純にし、もっと小さな部屋で暮らせば家事もさらに楽になる。近所の人たちとも、もっと助け合えば良い。】

【使わないものは衰える。体も。頭も。】
【体を動かし、五感を働かせていることそのものが、自分を生き生きとよみがえらせているのがわかる。】

【何しろ、ないものは散らかりようがない。そして何より片付いていたのは、私の頭の中であり、心の中だった。私が生きていくのに必要なものは、驚くほどちょっとしかなかった。(略)~「これでいいのだ」という気持ち。】

意外だったのは、稲垣さんからコンマリさんの名が出たこと(笑)。
【そう、かのこんまり様も言っておられます。部屋の片付けなんてさっさと終わらせたほうがいい。なぜなら片付けは人生の目的じゃない、本当の人生は片付けた後に始まるのだからと。】

【つまりは「自分のことを自分で面倒をみきれる範囲」で、ラクに家事をやりきれる範囲で生きていけば良いのではないだろうか。】

稲垣さんの一日のスケジュールが頭の方で紹介されている。なんとピアノの練習は午前7時!より2時間。そして、午後6時からは5~10分で調理し、日本酒の燗をつけ、7時半からはほろ酔いでNHK-FMでクラシックやラジオドラマやJ-POPなどを聴きながら縫い物、スケッチの練習~とあった(むろんTVも持たず)。

⇒私はまだまだ~。PCからのTVerを離せない。今期ドラマでは『この素晴らしき世界』が一番のスタートでは?

あさイチプレミアムトーク出演です [稲垣えみ子さん]

知らなかったわぁ。
生放送で稲垣さんのお話が~(それも私の大好きな博多大吉サンのインタビューで!)
21日金曜日、朝です。


…で、ついでですが、大吉さんのポッドキャスト(←よくわかっていない)に満を持して、プチ鹿島さんが登場です(次回分も)。
う~ん、このところ好きな人たちがつながっている…。

プラごみ [稲垣えみ子さん]

月に一度、電話での生出演がある『ラジオ深夜便』。
昨晩の稲垣えみ子さん放送分、今朝、聴き逃しで拝聴しました。11時台はじめの、30分弱です(一週間の期限)。
…平日も祝日も関係のない、ワンパターンな日々の繰り返し、いいですねぇ。精神衛生上も、落ち着きますね《カフェという場で行うお仕事、単純に憧れる・自分にうまく課しているのですよね》。
そのシンプル&節約生活、結局はそれが一番心地よかった~(自分にストレスもなく最高☆)ということ、ね。

ところで、私は5年前に信州の地に越してきて、それまでは母に任せっきりだった(70代後半までの母は身体状態もまあまあで、私は都内でフル勤務でした)家事を担うようになり、ずっと思いながらなかなか達成できていない案件があります。
いかにプラスチックごみを出さずに済むか』。
週に一度、記名入りで道祖神隣り(笑)にゴミ出しするわけですが、我が家+台所別の叔母分もあり、「大」の専用袋は毎回いっぱいです。これこそ石油資源の確たる無駄。
ある程度しょうがないのかぁ~? 肉類等のトレイは別に再生用として出しているのに。
買い物をしてくれば、冷蔵庫にしまう時点でヨーグルトのパッケージ(私はすぐはがす)やお菓子袋などがあふれます。せめて毎週「中」袋で間に合うよう、見直していきたい《食生活の中身から検討、とはわかっているのですがなかなか・汗》。

→稲垣さんが出す「ゴミ」って、とっても少ない気がします。なんでも無駄なく使っていそう。
ラジオで、最近のお食事事情をもっと詳しく伺いたい(繰り返し同じものを食べている!そうですが)です☆
《近いうち読めそうな「新刊」に書いてあるかな?》

稲垣えみ子さんトーク&ミニコンサート② [稲垣えみ子さん]

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【バイキングの朝ごはん・少量ずつとはいえ和も洋もチョイス…】

申し遅れましたが、私が前日泊までして出かけたのは、新聞社を50歳で退職、既存のエネルギーになるだけ頼らず、晩年に向けてのオリジナルなライフスタイルを見せてくれている稲垣えみ子さんのトーク&ミニコンサートです。
著書『老後とピアノ』は話題を呼び、思った以上に売れたそう。そして、なんと「グランドピアノ」を購入したとのご報告。えっ、お宅は広くないはずですし、たしかピアノはいつもどなたかのを借りて練習していたはず。
⇒今回も共に演奏&トークを展開した、師であるピアニスト米津真浩(よねづただひろ)さんの練習場に置いていただき、稲垣さんご本人だけでなく、そこに通ってみえる生徒さんも広く使ってくださいと開放。稲垣さん流に社会に還元したのだそうです。

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最初は、先生との連弾。そしてトーク。終盤で、おひとりでの演奏も。それぞれがブラームスの違う曲を。

私は該当しませんが、多くの観客は「子どもの頃から遠ざかっている鍵盤に再び触り始めた」という方のようでした。私のように、稲垣さん自身の生き方に惹かれて足を運んだ方がどれだけいたのかどーか《真っ先に帰宅しなくてはならない家庭事情で「サイン会」には残れず・仕方なし》。
その証拠に、一連のこの企画は全国各地の楽器教室が主催となっています。
…素晴らしい会場でした。この設備ですし、「パイプオルガン」の披露もしていただきたかったなぁ。

もちろんご本人の努力が一番でしょうが、音楽雑誌の連載から始まった40年後のピアノ再開、イケメンでユーモアも兼ね備えた若いピアニストが定期的に指導につくなんて、うらやましいよー。
まだまだこの催しは2、3カ月に一度くらいのペースで十分需要があるのではないでしょうか。
次は東京で、のようです(りんご作業が始まる頃になるので、遠方でしたが今回行くことが出来てよかった)。
会場によってはすぐ受付終了となると思われます。なかなか楽しいおふたりのトークです(演奏も♪)

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【履いていったものの、道中傘をさすことなく済みました・これは雪の五箇山旅の際に求めたもの・今回、雨除けになると思って。】

帰宅は18時前。まだ明るい季節で助かりました。
しかし、叔母に母と娘を委ねて(食事など)出かけたものの、いろいろと修復には時間がかかりました。。。一泊が限界と思い知る&できれば親子2人で出かけよう~とあらためて思うのでした。

稲垣えみ子さんトーク&ミニコンサート① [稲垣えみ子さん]

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早朝バイトを済ませ、一時間後に単身で名古屋方面へ向かいました。
本来は、2月に決行するハズだったのですが、雪の季節だったこともありやむなく断念。
動きやすい今、同類のイベントを知り、2年ぶりにひとりお泊まりへ。

「旅は準備から旅」でして、前日に会場を確認し(帰りのバス停場所や時間も)、朝は安心してゆっくり出かけられるよう、一番近いビジネスホテルをネット予約。
【窓からは岐阜県庁が(右上)】

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夕食は、名古屋で買った「みそかつ弁当」。
《わたしゃ、未だに「八丁みそ」と言えば「達彦さん」(純情きらり)を思い出します☆》

留守番の家人へのお土産は早めに背のリュックにしまいました。翌日の帰りは、時間との闘いになりそうなので~《みそまんじゅう・ういろう・名古屋コーチン五目飯の素+翌日「赤福」を追加》。

老後とピアノ [稲垣えみ子さん]

老後とピアノ

老後とピアノ

  • 作者: 稲垣 えみ子
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2022/01/19
  • メディア: 単行本

今回は(笑)よかったです。
あらためて本書の著者紹介文より。
【~夫なし、子なし、冷蔵庫なし、ガス契約なしの「楽しく閉じて行く生活」を模索中。~】

【何しろ大学を出てこのかた、自分の時間もエネルギーも会社に吸い取られるがままに生きてきた。~倒れるまで当然という空気の中で、競争から振り落とされまいと必死だった。要するにずっと、「やりたくてもできないこと」をたくさん抱えて生きてきたのです。】
【何しろ目標がなければ挫折もない。急がなければ諦めることもない。少なくともやることだけは山のようにある。そして美しい曲はちゃんと目の前にある。どこへも逃げていかない。】

稲垣さんはピアノを自宅に持っていない。運よく「弾いていいよ」という場所に恵まれた。
【~(40年ぶりに)ピアノを再開したいと思っていたら目の前に偶然ピアノが現れるなんて、こんなことは人生でそうそう起きるもんじゃない。~四の五の言わずに「ヨッシャ!」と飛びつくところでしょうよ、どう考えても。人生は長いようで長くない。そしてチャンスの後ろ髪は短いのである。】
50代にそれほど先はない。ましてや永遠の健康寿命は保障されない。

【私のピアノが安いオルゴールなら、先生のピアノはニューヨークフィルであった。】
Ayuにピアノを習わせ始めた時、先生がすぐそばで弾いてくれたピアノの音色に、親の私は涙が出そうだったことを思い出す。「すごすぎるお手本」、これを近くで聴けるだけで儲けもの。

【~いや、まずは目の前の曲を自分なりに弾けるところまで頑張ろう。そうしたらその先に何かがあるかもしれないし、ないかもしれない。まあ生きるってそういうことですよね。】

子どもの数そのものが減っているので、ピアノの習い手は中高年が主流になりつつあるのだそうです。昔のように怖い先生、という先入観は捨てていいそうな。

【「力を抜く」とはなんとなんと難しいことか! 力を入れるより何倍も何十倍も困難すぎる世界だったのだ。】
【~自分がよく見られたいという気持ちを消すこと。】
何事も、これ理想ね。しなやかに力まずに行うこと。

【コンビニに行き、A4の楽譜をB4に拡大。~そうしたらですね。まさに楽になったのだ譜読みが! たったそれだけのことで!】
老眼は恐ろしい。物事には案外、ばかばかしいほど単純で簡単な解決法がある、と。

【~だっていくつになっても「やればできる」のなら、老いなど何を恐れることがあろうか。要はやるかやらないかだけなのだから。】
【ピアノを練習するとは、「結果を出して世間に認められる」~とは全然別のことなのであった。成功も失敗もない。上も下もない。どんなに凡庸な人間でも、自分の心の中のどこかに隠れていた美しいものに、自分の手で火をつけることができる。】

『野望を持たず、今を楽しむ』…若者は目標を高く持ち、そこに向かって進んでいけばよし。でも老人は違う。遠くに目標は持たず、今目の前にあるミクロのことに全力をかける。~そこに思いもよらない美しいものが現れるのである。それをただただ楽しめば良いのではないだろうか。】
今が、誰の目も気にせず自分のペースで楽しめる時なのだ。

稲垣さんの一番弾きたかった曲は、ドビュッシーの「月の光」で、今ではお得意のよう。うらやましい限り。逃げ腰だった「大人のピアノ発表会」にも挑戦されました。

…実は私も8年以上ぶりに「ウクレレ、出してきました。思い出すという段階になく、初心者と同じスタートです。今はYouTubeというありがたいばかりのツールがあります。すべては己の努力次第☆
チューニングメーター、「ON」にしたら長ーいブランクにかかわらず作動してくれました♪
ピアノのように大げさでなく、ギターより小さく、すぐ手にとれる手軽さを再認識。
階下に音が響くことも気にしなくてよい日常になりました。継続できるかは??・汗。

一人飲みで生きていく [稲垣えみ子さん]

一人飲みで生きていく

一人飲みで生きていく

  • 作者: 稲垣えみ子
  • 出版社/メーカー: 朝日出版社
  • 発売日: 2021/09/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

残念ながら、いつもの稲垣さんの醍醐味は一切なし。新聞連載を再構成し、加筆・修正。それがよくなかったのかなー。さーっと目を通して終わりました。

【結局ね、一人飲みを通じて、生きていくのに本当に必要なものはお金じゃないってことがわかったんだと思う。いやもちろん、お金は大事です。お金が全くなけりゃ一人飲みもできんからね! でも、お金はあればあるほど幸せになれるってわけじゃない。いやむしろ、意外なほど少ないお金でも十分幸せにやっていける。】
【きっかけは、当時勤めていた新聞社で、「地酒(日本酒)」をテーマにした連載記事を任されたことであった。】
【~ということで、めげずに一人飲み修行は続く。余談だが、この「めげない」のが私のエライところである。我が座右の銘は「やればできる」。~敗北とは、諦めたその瞬間のことを指すのだ。】

《稲垣さんの電話による生出演は、毎月ほぼ第一木曜23時からのNHK第一『ラジオ深夜便』であります。「聴き逃し」も利用し、ほぼかかさず拝聴。》

…Ayuが産まれる前、つまりバブル時代の正社員の頃、上司や仲間と寄り道して飲むことは多かった。以後、そのような機会はめっきり減った。家族で嗜む習慣はない。
今、純粋にお酒(やはり日本酒かな)を味わいたいとは思っているのだ。家で、一人ででも。
だけれども、いつ夜中に車を出す事態があるかもしれないと考え(母は高齢)、現実的でなく。
地元のお酒からでも味わっていきたいものだ(小さい瓶で買って飾り、ちょびちょびはまれ~にありマス)。

死に方が知りたくて [稲垣えみ子さん]

死に方が知りたくて

死に方が知りたくて

  • 作者: 稲垣 えみ子
  • 出版社/メーカー: PARCO出版
  • 発売日: 1995/09
  • メディア: 単行本

2017年秋に読む
朝日新聞大阪本社編、聞き手が稲垣えみ子さん。
1994年5月~95年6月(その間に阪神大震災が起こる)、朝日新聞大阪本社発行の夕刊に連載。
癌にかかった外科医から、大槻ケンジ、西本聖、佐藤愛子、田嶋陽子、古舘伊知郎、そして市井の人(日航機事故で夫を亡くした人など)まで26名にインタビュー。

◎布施徳馬(外科医)
【ソクラテスだったでしょうか。人生は宴会のようなもので、一通りフルコースをすませたら頃合いを見計らって宴席を立つのがよい。まだ何か出そうだといった顔つきでいつまでも座っているのは見苦しいという言葉があります。
病状が悪化するばかりで、痛みにさいなまれて生きていることの楽しみがほとんどないようなことになれば、自分を始末した方がいいと思う。~尊厳死、ホスピスのことも身にしみて考えるようになりました。】

◎結婚式の司会から葬儀の司会へと転身した人
【~セールスがものをいう時代になりました。葬儀社のセールスというのはいろいろな方法があるが、病院が大きい比重を占めるようになってきています。
~遺族がまだ動転している間に業者がひととおりの体裁を整えてしまいますから、途中から別の業者に注文する人はなかなかいません。←家で人は死にたいもの。】

◎元特攻隊員
【戦友から贈られた明解国語辞典(S18年初版)。「おれはもういらんから。先に死ぬから」と。以来座右の書。30年近く経って『帰還』という言葉のところが丸く囲ってあるのに気づいた。】

◎大槻ケンジ
【諸行無常という仏教的考え。すべてのものは形を変えて流れてしまうものだ。人を愛するとか求めるとか、そういう感情すらも諸行無常の範疇なのだ。】

◎佐藤愛子
【70を過ぎると、もうちょっとやそっとのことでは驚かないというか、人は楽しむために生まれてきたんじゃない、修行のために生まれてきたんだと思うようになりましたよ。そう思うと何が来ても落ち着いていられる。安らかな老後っていうのは、物質的な安泰だけじゃありませんからね。
ごちそうも食べたくなくなりましたね。自分でつくったものがいちばんおいしい。お手伝いさんが4時に帰ったあと自分でつくるんですけど、一汁二菜程度のものです。それ以上はつくっても食べられない。】
→つまりは人間、 欲があるうちはその欲を実行していきたいもの!!
【自分としてはいい線いっていると思うんです。生活の風通しがよくなったというか、どうしてもこうでなきゃいやだ、ということがなくなって。それに、欲望や執着を残して死ぬのはきついし、つらいですから。死を安らかに受け入れる精神状態で死にたいんですよ。】

◎普賢岳の被害にあった方
【~だからこの噴火でも、いろいろなつらさはあったけど、とにかくそれが自然なんだっていうか、地球は生きてるなーと思うんですよ。】

…長くなりました。稲垣さんは、引き出し方もやっぱり上手なのだと(記者+人間的に)あらためて。

使う電気は4つ [稲垣えみ子さん]

少し前の、ラジオより。
稲垣えみ子さんの電気代は、毎月200円。
使っている電気製品は「あかり」「パソコン」「ケイタイ」、そして「ラジオ」の4つという。

今までの著書によると、『家ではパソコンは開かず、仕事は外で(喫茶店などで)済ます』→つまり「ラジオ」は「パソコン」からは聴かず、「ラジオ」本体そのものから♪~ということになる。
ならって私もラジオデッキを久しぶりに出してきた。局によって雑音も少々あるが、思っていたよりクリア。
ラジオを聴く予定が、パソコンの立ち上げにより、ネットサーフィンの方についハマって…は気になっていた。

…テレビのない部屋で、Ayuは布団に入り、ラジオを聴いています。持っているCDをかけるのと違い、予想にない曲が流れるのは楽しいみたい。

人生はどこでもドア リヨンの14日間 [稲垣えみ子さん]

人生はどこでもドア: リヨンの14日間

人生はどこでもドア: リヨンの14日間

  • 作者: 稲垣 えみ子
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2018/10/26
  • メディア: 単行本

稲垣さん、「旅」がテーマで待ってました!という感じです。
【このまま会社にいたら、やりたいことができないうちに寿命が尽きてしまう」】
重ね重ねになりますが、稲垣さん、これも大きい退社の理由でした。

【「ちゃんと準備しよう」などと考えるから、いつまでたっても旅立てないのだきっと。行ってしまえばいいんじゃないの? 準備など何もせず。エイッと。】
【(旅先・滞在先で)料理を作って、洗濯して、掃除をして、あと近所で買い物をしたり顔見知りに挨拶をしたり。この「生活」を海外でも一生懸命やれば何かが見えてくるかもしれないし、もしや現地の人と「コミュニケーション」を取ることだって可能なんじゃないか…?】
ということで、フランスで仕事の予定がありのところ、先に渡仏し、その前倒しの2週間、単身でリヨンで「生活」してみた記録です(その発想ってステキだナ)。

著者の、日本での「普通の生活」とは。
【日の出とともに起き、ヨガをし、掃除、洗濯(※もちろん電気は使わず)、昼食の下ごしらえ、近所のカフェでモーニングを食べながら午前の仕事(原稿書き)、家に帰って昼食、別のカフェで仕事、買い物、家に帰って夕食、縫い物・読書、銭湯、寝る】
だそうです。で、それをリヨンの滞在でもそのままに~と。つまりは外食もしないし(カフェには行く)、観光もしない=「普段の自分」で勝負をする!
スーパーの買い物ではコミュニケーションはとれないので、『マルシェ』が立つ近くでの民泊(業界最大手の「エアビーアンドビー」でネット検索)。

ご自身、「ネット音痴だけどネット依存。電気依存だー」と言っている。フフ、確かに。Wi-Fiのしくみもわからず頼っていると。まぁ、みなそんなものでしょう。
電気生活からできる限り脱却して暮らしている著者ですが、ネットはかかせないものとなっています。新聞社を辞めても、今のさまざまなお仕事をする上で、パソコンと携帯電話は必須ということでしょう(※但し、家ではパソコンは開かないと決めたそうです・カフェでの仕事のときだけ)。

宿泊先のホストを見つける算段についてはここでは略(その他気になる方はとにかく手にとってみてください★)。
リヨンでも、稲垣さんはちょっとしたところへは『歩く』。地下鉄も乗らず。
東京でも、会社を辞めて以来ほとんど電車に乗っていないそう。自転車と歩き、で済むと。
フランス語は基本できない著者が、あのアフロヘアを武器に(笑)、英語をちょこちょこと混ぜながら、少しずつ「旅」でなく「生活」していく~《マルシェ、カフェ、そしてホストや階下の住人等とちゃんと触れ合って》。

準備ほぼナシで渡仏したが、持ってきたらよかったものとして、「おはし」。「削りぶし」「油揚げ」。包丁も、フランスのものは本当に切れが悪いそうです。どうにかしたそうですが。
【いやね、このトシになるとご縁というものの貴重さが身にしみるのです。若いときは「選択」したいと思っていた。でも今は「ご縁」で動くのがウレシイ。】
わかる!「縁があったのね」「縁がなかったのね」で、すべて自分を納得させられるようになってくる!

【「フランス人は10着しか服を持たない」なんてウソだという人もいるけれど、いやいや(略)心から確信しました。10着も持っていない、に違いない。】
一番自分に似合う服をかっこよくいつも着ている、と実感したそうです。それから稲垣さん、ベストな一着に絞って過ごす。

マルシェは人参・ジャガイモ1個から買え、余分なパック包装もない。新鮮なものを必要なだけ買う→滞在した部屋にはもちろん冷蔵庫もありましたが(著者の自宅にはナシ)、使わずに十分済む。これこそ、まさに江戸時代の生活☆だったと。

とってもきれいに掃除して、最終の夜を迎えた。
【寝床に入り、何だかこれまでに経験したことのない、非常に爽やかな気持ちになっていることに気づく。こんなふうに「店じまい」をして寝るっていうのはなかなかいいものだ。~「お世話になった人に感謝を伝えよう」と。】

【必要なのは語学力でも情報でもコネでもお金でもなく「自分」だったのだ。~いつもやっていないことが旅行したからといってできるわけじゃない。それを認めればよかったんだ。で、どこへ行ってもいつもやっていることを一生懸命やればよかったのである。】
旅が終わった時には自分は確実にバージョンアップしているのである。そんな自分を抱え次の旅に出る。そうしたらまた自分はバージョンアップする。そうなれば絶対日常が変わる。人生が変わる。】
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もうレシピ本はいらない [稲垣えみ子さん]

もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓

もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓

  • 作者: 稲垣えみ子
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2017/09/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

もー、付箋がつきまくりました。→《第1回衿賞
2018年第5回料理レシピ本大賞【料理部門】エッセイ賞受賞《この次に出版されたのが先日分》。

【50歳になったのを機に会社を辞め~(略)。上司と勇ましくケンケン対立しても、結局は給料日さえ来れば銀行口座に自動的にお金が振り込まれていたあのミラクルな日々!ああそれはもう終わったのである。なのでほとんどの人から「モッタイナイ」と言われた。いやいやいいんです。私はお金より時間を取ったんです!~】
…私と著者では才能も境遇もまったく違いますが(年齢は同じ)、私もこの気持ちに一致。安定より時間、本当の豊かさを求めて環境を変えたのであります。

【豪華なものは飽きるのだ(美味しすぎるものは飽きる)。】
【質素なものの中に無限の世界がある。それが私のごちそうなのです。】
【野菜とは年中とれるわけじゃないのだ。種類によって収穫時期が決まっている。】
これはこちらに来て、ひしと感じています。旬の野菜は安くその時期に売っている《直売所がたくさんあります!!》。季節が違えば並んでいない。旬の時にだけ買い味わう…それでいいのです。

【今の私の台所は、我ながら実に美しいと思うのです。~自分史上最高にスッキリしている。しかし台所そのものは、自分史上最小です。~私は調味料を減らしたのです。「塩、醤油、味噌」だけに。】
【調理はできるだけ単純に、時間をかけず、似たようなものを毎日食べる。気づけば、それが一番落ち着くのである。】
【自立というと「お金を稼ぐこと」と思われているけれど、それは自立のための一つの手段に過ぎないのではないでしょうか。~稼いだお金をうまく使って、自分で自分をちゃんと「食わせていく」ということができて、初めて自立なんじゃないかと思う。で、その力はすべて自分の中にあるのです。その力を投げ捨てちゃいけない。大丈夫、難しくなんかない。きっと世界が変わります。だから、レッツ料理。】

【「ハレ」と「ケ」という言葉があります。~ところがこれまでの私は「毎日がフェスティバル」の人生こそ素晴らしいと思っていたんじゃなかろうか。しかしよく考えたら、そりゃあ疲れるよ。それってどうなんだ、ということにようやく気づいたのでありました。】
お仕事上、外で食事をすることも多いでしょう。手の込んだごちそうは、たまに食べるから、いいのです。
【何が自分にとって必要かは、自分で決めていいのだと思うのです。】

あらためて→著者・稲垣さんは朝日新聞社を経て、フリーランス。夫なし、子なし、冷蔵庫なし。
現在は、ご近所のカフェにあるピアノを、ご厚意のもと開店前&閉店後に使わせてもらい、何時間も練習しているそうです。幼い時の習い事で基礎はあるものの、本当に楽しんで弾けているのは今になってから、と。
《京都で、奇遇にも私よりわずか前の時期でしょうか、復元の方丈の間を見て「狭い部屋にほぼ何も置かずつつましく過ごした鴨長明が、琵琶と琴だけは持っていた…」という事実から、楽器(音楽)という存在が気になり、『ピアノ』へと結びついたそうです。》
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アフロえみ子の四季の食卓 [稲垣えみ子さん]

レシピがいらない! アフロえみ子の四季の食卓

レシピがいらない! アフロえみ子の四季の食卓

  • 作者: 稲垣えみ子
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2018/10/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

説明するまでもない「稲垣えみ子さん」、『ラジオ深夜便』にも時々登場されています。
その放送にも、今回の本の著者紹介文でも『今はピアノに夢中』とありました。また、このことは近いうちにあらためて~《私の京都旅と重なる部分があり、勝手に感激しました!》。

さて、稲垣さんのレシピ本第2弾です(第1弾分は後日に)。
なんて美味しそうな写真ばかりなのでしょう(色どりもきれい)。油っぽさのない和の食事が本当にごちそうに見えます!

超節電生活での四季の食事についての本なのですが、「ぬか漬け」「天日干し野菜」が主人公といえるでしょう(ガスは契約せず、IWATANIのカセットコンロ使用のみ・もちろん冷蔵庫なし)。
基本は「飯・汁・漬物」のワンパターン。
海苔はちゃんとした海苔屋さんのものを。お豆腐(おから)類も豆腐屋さんで。厚揚げ推進者です。調味料(味つけ)は、オリーブオイル、ごま油を大事にしています。

味噌汁に「だしが必要」という概念は捨てたそうです。
【お椀に味噌サジ一杯程度と具(ワカメや干し野菜、乾物)を入れ、湯を注ぐ…以上です。】
具そのものから出る味で~。

節電生活でも、ネットは活用しており、これはぬか漬けになる食材か?等は、大概は誰かが試しているそうで、参考にしアレンジ。
江戸時代の人々が(つまり冷蔵庫のない生活で)ぬか漬けしていたのだから、夏に留守にしても(混ぜなくても)大丈夫な方法まで書いてあります(略)。

…ラジオでも話されてましたが、以前TVでちらとうつっていたお母さまは亡くなられ、現在お父さまはひとり暮らしなのだそうです。年末は一緒に紅白を見て「あれも知らない、これも知らない(歌手)」と言い合うのだとか(笑)。

【先日、生まれて初めて「海釣り」を体験しました。これまでも興味はあったんです。~「船酔い」が怖くて二の足を踏んでおりました。ところがそうしてグズグズしている間に、気づけば人生とっくに折り返し。これはいけません。興味のあることは躊躇せずエイヤーとやっておかないと、一生経験せずに終わるってことになりかねない。~】
私は稲垣さんと同年=人生折り返しを既に過ぎ~。心していきましょう。
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いいね 35(月刊クーヨン増刊)ジムにも行かないお金もかけない筋トレ  [稲垣えみ子さん]

いいね(35) 2018年 02 月号 [雑誌] (月刊クーヨン増刊)

いいね(35) 2018年 02 月号 [雑誌] (月刊クーヨン増刊)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: クレヨンハウス
  • 発売日: 2018/01/05
  • メディア: 雑誌

表紙にある通り、稲垣さんは自転車によく乗っているようです、、、。

稲垣さんは、いつのまにか「ヨガをおしえる立場」にもなっていたのですね(ヨガティーチャーの資格を持つ)。

【エアロビクスは隣のひとと比べるもの。競争的なんです。~ヨガのいいところは、家で自習できる点。】
その後、ヨガでケガに見舞われ、それを境にまったくかわったヨガになったという。
【無理なこと、痛いことは絶対にしない。~そうしたら痛みの和らぎとともに、これまでできなかったポーズがとれるようになった。】

【新しいマンションはエアコン使用が前提で、自然の暖や涼がとりにくいんです。家賃を安くするために古い物件に落ち着いたんですが、結果的に大正解でした。】
住まいは5階。エレベーターがあっても階段で。

【『生きる』って『動く』ことだと思うんですが、便利ばかり求める今の風潮を突き詰めると、究極の理想は『寝たきり』みたいなことになりませんか。自分はどう生きたいか。その軸がないと、情報におどらされて、大事なものがすっぽり抜け落ちた人生になってしまうのではないでしょうか】

【~便利なものだけを買うだけの世界はつまらない。創意工夫がないから。「おもしろがる気持ち」を機械に奪われるなんて、もったいないです。】
…自分でやれることを家電に任せるということは、じつは自分の「生きる筋力」も手放してしまっているのでは? とありました。
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寂しい生活 [稲垣えみ子さん]

寂しい生活

寂しい生活

  • 作者: 稲垣 えみ子
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2017/06/16
  • メディア: 単行本

稲垣えみ子さんの詳細はこちらで。待っていました、の新刊です。
読み終えて、大量の付箋がついてしまい、どうしましょ、で、心に響いたのを厳選して。
我が家の電子レンジ、このところご機嫌ななめで調子が悪い。一番使っている機能は「トースター」(笑)。次に「あっため(ごはん中心)」。ガスレンジの魚焼きでパンは焼けるし(但し焼けすぎないよう気をつけなくてはならない・裏返す必要もある:この焼き方の方が美味しいのは知っていた)、どうにかなりそう。もうその時は処分してもいいや(もう買い替えない)と。ちょうど稲垣さんの本を読んだのもお告げ、の気分デス。

【いろいろあって、いろいろ考えて~ちょっとずつ、別れを告げることにしました。
贅沢な消費。電気。持ち物。ガス。水道。広い家。そして会社。】
【その暮らしと言えば、電気代は月150円台、洋服も靴も例のフランス人レベル(10着)しか持たず、~日々の家事は手足と試行錯誤でこなし、食事はカセットコンロで炊く飯と味噌汁と漬物。さらにはガス契約もやめてしまったので二日に一度の銭湯が最大の娯楽という体たらくの独身51歳である。】

【~何はともあれテレビをぱちっとつけていた。「とりあえずビール」ならぬ「とりあえずテレビ」である。なぜだったのだろう。】
【リモコンという手段を封じてみると~窓の外から風の音やら虫の鳴き声が聞こえてくる。~ついぞ気がつかなかったサウンドであった。なるほど「風流」とはこういうことであったのか。】

【なにも家の中でマフラーをしてはいけないという法律があるわけじゃない。】
【そしてそして、厳しい寒さが少しずつ緩んできた時の、まったくもってあの心の底から湧き上がるような喜びというかなんというか!】
【8月のものすご~く暑い日にふと「あ、秋が来たな」と思う時がある。~そして2月のめちゃくちゃ寒い日に「あ、春が来たな」と思う。~しかしこうなってくると、もはや仙人の領域ではないだろうか。】
【ちょっと暑いから、ちょっと寒いからとエアコンのスイッチを入れているあなた。~この素晴らしい変化を排除し、春と秋を消し去っているのかもしれませんぜ、っていうか、絶対消し去っているよ、それでもいいんですかというのが仙人のお告げであります。】

【あれほど「なければやっていけない」と信じていた家電が、「なくてもやっていける」どころか、「ないほうがむしろ楽」「面白い」「意外に豊か」という驚きの事実が次々と明らかになった。】

2014年12月、著者は冷蔵庫のプラグを抜く。食料の保管には制限がかかるように。
【慣れてくると、今日の献立だけを考える買い物はシンプルで迷いがない。お金もかからない。余分な食材の一切ない台所は実にすっきりしている。】
家庭では、24時間動いている冷蔵庫が最大の電力消費家電だろう。今、私は冷蔵庫を手放す勇気はないが、今度買い替える時には、極力小さいものに絶対する!
よくよく考えれば、スーパーは徒歩圏にあるのだから、そんなに量はいらないのだ。その方が、何が在庫で残っているか、把握できて、無駄遣いしないに決まっている。

【(セットとして一式持っているが)フォークやナイフで食べるようなものなんてそもそも最近ほとんど作ってないじゃん、そういう寂しい人生であるってことをいいかげん認めよう。もう50も過ぎたんだからさ。】
家では質素に食事をして、美味しいものは外食で、という決断もありなんだろう。

【洗濯機を捨てたら、タオルやら下着やら布巾やらの量も格段に減りました。手で洗うと大量のものを一気に洗うことができないので、その日の汚れ物はその日に洗うようになった。結果、予備のストックを持つ必要がなくなった。】
【~どうしても捨てられなかった山ほどの洋服も本も調味料も鍋も化粧品も家具も、一転して「そんなにいらないじゃん」というお坊さんのような心境になり、そうしたらもう小さな家で十分ということになり、~家が狭くてモノがなければ掃除もびっくりするほど単純で楽。
つまりは家電を捨てたら、家電が膨らませていた欲も一気にしぼみ、そうしたら家事なんて本当にシンプルで単純で、わざわざ電気の力をお借りするまでもないのです。】

【ちなみに、今我が家にある家電は、電灯、ラジオ、パソコン、携帯。以上である。】
→あれ、パソコンは手放せないのですか、、、。これは執筆業もあるし、致し方なし? まぁ、テレビはないし(無駄なネットサーフィンはまずしていないでしょう)。この書き方では、「スマホ」なのか定かでないですが、私もパソコンはあるので、スマホにはしない主義(今はガラケーでずっといく予定)。
あとは最初に書いたように、まず?は「電子レンジ」とおさらばできるか、が手始め?でしょうか。
一般論として、著者の生活を真似できるかといったらまず難しいでしょう。たしかに極端、ではあります。
稲垣さんの本は、そこに至る理由の詳細は少し違いますが(震災による原発事故が電気を使わない生活へと導いた)、カテゴリー的には『整理整頓をめざして』に近いのかもしれませんね。

目が覚めた文章はもっともっとたくさんありました。間違いなく人それぞれに刺激のツボがあるはず。この一冊は、特におすすめかも。
(もちろん、それは「さびしいせいかつ」ではないわけで。原点「ゆたかさとはなにか」です。)
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震災の朝から始まった [稲垣えみ子さん]

震災の朝から始まった

震災の朝から始まった

  • 作者: 稲垣 えみ子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1999/05
  • メディア: 単行本

現在、話題になる前の稲垣さんが、阪神大震災から2年半後(に稲垣さんが記者としてインタビュー)の1997年7月~98年10月にかけて、朝日新聞大阪本社発行の夕刊に連載したものに加筆。その後…にまで触れています。
地味な装丁で(ごめんなさい・でも主題からいったらこうですよね)、期待していなかったのですが、最初からぐっと惹きつけられました。これは、先日の2冊よりすごいと。

巻頭に『阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震) 1995年1月17日(火)午前5時46分 震度7 死者6430人 行方不明者3人 重傷者8772人 全壊家屋…』等の記載がありました(この図書は1999年5月刊・当時のデータによる)。失礼ながら、今となっては忘れかけてしまっている大地震。その後に、東日本大震災。電力を極力使わない生活を選んだ著者には、もちろんこの取材での思いが根底にあったのだと思います。
12名の方の人生が紹介されています。ご本人の口調そのままと思われる再現が、また響きます。
倒れてきた「ピアノ」によって脳に損傷を負った娘の再起を祈る母親(一見、外傷はない)、かと思うと、「ピアノ」があったからこそ落ちてくるものから身を守ることができた方もいます。
【地震でけがした人、後遺症がある人って、たくさんいるはずやのに、何でか、テレビにも新聞にも出てこない。行政にも窓口もない。テレビの震災特番の最後の締めも、慰霊祭も、「亡くなった方のご冥福と、神戸の復興を願って」って言うだけ。何で「けがをした人、後遺症で苦しんでいる方々が一日も早く元気になりますように」の一言がないの。どうしてそこに思いをはせてくれないの。うちとこだけなん?孤独で腹が立った。これって、いじけてるんかな。】
こういう実際の、本当の声が知りたかった気がします。

人生ダメになりかけて、家族と音信不通だった男性が、記事もきっかけとなってまた共に暮らし始める…もありました。
生後まもない次男を助けてやれず、また6歳の長男に、最後弟と会わせてやりたかったのに、火葬が遅れ、白いきれいな顔が黒くなってきてしまい、約束を果たせなかったお父さん。
突然のことだったわけで、偶然自分の用事のためにそこに居合わせて亡くなった母。それを口に出して「おまえが〇〇せんかったらな」と息子(自分)に言った父。そんな父も、あとになってボランティアとして率先するように。
火事も大変だった。30年以上かけて作ってきた楽譜、いくらお金出しても買えるものではなかった。もちろん「命」が一番大切だけれど、「命をかけてきた」絶対失いたくない財産だってある←今は保存の方法も増えているので少しは対策の手段あり、かな。

この本(記事)を読んだご本人たちが、自分たちの声を限りなく近く、文章におこしてくれた!…と感じているといいな。やはり、そこが大事だと思います。
《私は書店員時代、某専門新聞にインタビューされ、それを元にした記事が載った経験があるのですが、どうも自分から出た言葉ではない、が率直な感想でした。そつないのだけれど、これが言いたかったことじゃない。おまけに、残念ながら名前の漢字も間違っていました←これはいけない。人名だから。…それ以降、インタビュー記事(「聞き手」あり)を見るたびに、本人の趣旨とあった文章になっているのかなーといちいち考える癖があります。
だから、「(推敲は)プロにまかせろ」なんでしょうけれど、下手でも自分の書いた文章が一番、と根本は思っています。》
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