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禁色 [よんでみました]

禁色 (新潮文庫)

禁色 (新潮文庫)

  • 作者: 三島 由紀夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1964/05/04
  • メディア: 文庫

昭和28年作。600ページ弱。三島由紀夫、5番目の長編小説。
あらすじより:【「仮面の告白」を戦後文壇の登場作であるとすれば、この「禁色」は質量共に戦後文学の世界の中で三島氏の作家的地位を不動のものにした作品であるということができるだろう。
男色を素材にして、心理小説の世界に、「ルネッサンス的ヘレニズムの理想」を造型化した異色長編。】

…美しい青年悠一の妻、のその後はどうなったのだろう?
それぞれの立ち位置がうまく、各々生きている。
TVだったか、フランス人が「文が短いので、原文を読みたくて日本語を学んだ」と語っていた。
それで興味を持って読んでみた次第。特に仏では人気の作家な(?)気がする。
時々、はまりたくなる三島作品。数はたくさんあるし、オレンジの新潮文庫、いつか制覇したいものです。
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忘れられたワルツ [よんでみました]

忘れられたワルツ

忘れられたワルツ

  • 作者: 絲山 秋子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/04/26
  • メディア: 単行本

「恋愛雑用論」「神と増田喜十郎」がよかった。
恋:【「えーとですね、日下部さんのまわりのすべてのものを『ためにある』『ためにならない』
『得になる』『得にならない』の四つに分類してみてください」
「ちなみにためになるとは個人のことで、得になるとは社会のことです。社会の得というのは経済的なものだけでなく、評価や認知も含みます」「町内会とか」「そう!わかっているじゃないですか」
「そうやってすべてのものを分類するんです。それが終わったら縦軸に『ため』、横軸に『得』をとって分布図をつくってください。これが日下部さんの打算の構造です」
→価値観の分析。…すると「ためにもならず得にもならない」という最低の座標は恋愛なのだった。】

神:【「迷うなら、やらない」 船員で、たまにしか家に帰ってこなかった父の言葉をときどき思い出す。→「迷いがないなら、やったらいい」】
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シルバー川柳 byみやぎシルバーネット [よんでみました]

笑いあり、しみじみあり シルバー川柳

笑いあり、しみじみあり シルバー川柳

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2013/01/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

複数、「シルバー川柳」というのが刊行されているようですが、私は実際の新刊をみてこれを(その後最新刊も続刊してます)手にとりました。
親世代より少し若い人生の先輩たちとウォーキングでご一緒したり、それ以外のもろもろでも、もうシルバーと言われる方たちとの方向に大きく賛同する年齢に十分なってきた今日この頃、下記秀作に唸るワタシがおります。
【さまざまな クスリ呑み呑み 踊る妻】
【昼の顔 入れ歯外せば 夜の顔】
【デザートが クスリに代わる 老人会】
【娘より ペットの見合い すぐ決まり】
【あれっ俺は 何処(どこ)に何しに 来たのかな】
【ゴミの日に 弱き女に 戻る妻】
【金払い 釣り銭受けて 品忘れ】
【診察券 トランプする程 持ってます】

しんみり系も。
【時々は 一人に飽きて バスに乗る】
【葬儀場 赤ちゃんがいて 笑いあり】
真似してつくってみたいと思う。でも俳句とか川柳、短歌ってやはりセンスないとダメですね。
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