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車イスからの宣戦布告―私がしあわせであるために私は政治的になる [安積遊歩さん]

車イスからの宣戦布告―私がしあわせであるために私は政治的になる

車イスからの宣戦布告―私がしあわせであるために私は政治的になる

  • 作者: 安積 遊歩
  • 出版社/メーカー: 太郎次郎社
  • 発売日: 1999/09
  • メディア: 単行本

図書館本ですが、帯も丁寧に貼られていました。そこには、上野千鶴子さんの紹介文あり。
先日に続き、安積さんの本。家族揃っての、表紙がとっても素敵です。
【骨形成不全症といって、カルシウムを吸収しにくい病気だ。そのため、骨が十分に成長しないから、身長の伸びが子ども時代でストップすることが多いし、きわめて骨折しやすい。】

【私の妊娠・出産の経緯を、NHKがドキュメンタリー番組に…。】
また見る機会が欲しいなぁ。アーカイヴスにあるかなぁ。
☆前回の読書で把握していなかった点。安積さん、婚姻という形はとっていませんでした。でも、事実パートナーであり、2人の間にお嬢さんが誕生。以前、別の方と籍を入れる段階になり、相手の家族から大反対された苦い経験もあり、形にはこだわらなくてよい自分となったそうです。
そして、私の思い至らなかった点。著者にとって、出産とは子どもを産むということにとどまらず、自分の体がそれに耐えうるか、まさに命をかけた決断となること。そのことを深く考えず読んでいたことを、反省しました。

【(医師たちは)ただ私が障害を持っているというだけで、頼みもしないのに、さまざまな検査を当然のようにさっさと行ったりする。】
ひどい話だと思う。せめて、断りはないものか。幼いうちから、これを繰り返されてきた安積さん、これはおかしいと積極的に言葉・行動にするようになる。

【出生前検診→それの意見するところは、私とおなじようなからだつきをした人は、どんどん誕生を阻まれていくということだ。これを医学と科学の発展と喜んでいいのだろうか。】
【自分が障害をもっていても、高齢でも、さらにおなかの子に自分の障害が遺伝する確率が高くても、それで産んでいいのだ。
そして、生まれると決めたおなかの子は、主体的に生まれてくるのだ。いのちのなんと力強いことか。】
【赤ちゃんというのは健康で生まれてくるものだと思わされている。赤ちゃんといえば元気でまるまる太ったじょうぶな子こそが唯一のあるべき姿、という思い込みがありはしないか。】
【障害をもって生まれることは、まわりの人々の期待を大幅に裏切るというまったく予想もしなかった人生のスタートをきることになる。】

…著者のパートナーは、以前出版した本の偶然の読者であり、そこから知り合い、至っている。
私の住む地域の図書館にその本は所蔵していないので、ここはリクエストして、都内他館から取り寄せてもらおう。
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