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声に出して読みたい日本語 1・2&山の音 [よんでみました]

文庫 声に出して読みたい日本語 1 (草思社文庫)

文庫 声に出して読みたい日本語 1 (草思社文庫)

  • 作者: 齋藤孝
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2011/02/05
  • メディア: 文庫

文庫 声に出して読みたい日本語 2 (草思社文庫)

文庫 声に出して読みたい日本語 2 (草思社文庫)

  • 作者: 齋藤孝
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2011/02/05
  • メディア: 文庫

祖母が、Ayuのために古本屋で「正・2」の単行本2冊をずいぶん前に買っていた。Ayuがいくらか暗記している「雨ニモマケズ」「春はあけぼの~(枕草子)」も収録されている。大きな字、そしてふりがながついているのがよい。それぞれの解説がコンパクトな点も。
「2」で終わりかと思っていたら、以降も次々と出ていたのか。知らなかった。単行本初巻(2001年刊)はもう10年以上も前のベストセラーだものね。
一度、自分でも目を通しておこうと思い、さらさらとめくる。

石川啄木の『不来方のお城の草に寝ころびて空に吸はれし十五の心~』はやはり傑作。
百人一首では、『瀬をはやみ岩にせかるる瀧川のわれても末に逢はむとぞ思ふ(崇徳院)』(急流のため別れた流れのように、いつかきっと逢おう)が私は一番好きだが、つい口に出るのは『久かたの光のどけき春の日にしづ心なく花のちるらむ(紀友則)』だな。
『うゐらう売り』は、昔々、朗読を習った時、何度も読んだ(アナウンサー養成所の定番メニューと解説にあり)。こんなに長かったか。でもすらすら読めるのは、その時特訓したおかげ。
【暗誦文化は、型の文化である。型の文化は、強力な教育力を持っている。一度身につけてしまえば、生涯を支える力となる。日本語の感性を養うという観点から見れば、暗誦に優るものはない。最高のものを自分の身の内に染み込ませることによって、日本語の善し悪しが感覚としてわかるようになる。~最高級の日本語にはじめから出会う必要がある。】

【私は十代の終わりにすっかり川端ワールドにはまってしまい、『山の音』の菊子にあこがれ、「娘が生まれたら名前は菊子だ」と決め…。】
とあったので、リンク的読書で読んでみた。

山の音 (新潮文庫)

山の音 (新潮文庫)

  • 作者: 川端 康成
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1957/04
  • メディア: 文庫


「伊豆の踊子」「雪国」をちゃんと読んだかは覚えていないのだが、この作品は私にはどうも響かなかった。川端さんって、文章女々しい?? 菊子は、初老の主人公の息子の嫁の名。

…ですが、こういう著者(齋藤孝氏)の何気ない番外エピソードが含まれているからこそ、おもしろい。自分の結婚式(神道形式)で、神道の詞を宣言のように言う冒頭に『大神(おおかみ)たちの御前で』という箇所があり、自分で読みあげながら“オオカミの群れの前で”誓いを立てているイメージが頭に渦巻いてしまい、笑いが噴きだすのをこらえた記憶があるそうだ。
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