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句集 つちふる [俳句入門]

句集 つちふる

句集 つちふる

  • 作者: 岸本 葉子
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2021/06/28
  • メディア: 単行本

【「よんでみました」ですが「俳句入門」カテゴリーに入れました】

岸本葉子さん。還暦を機にまとめた初句集。コロナで句会に集うことができなくなったとき、散逸してしまわぬよう、2300句!より選んでいったという。
2008年より作句を始める。2015年よりEテレ『NHK俳句』司会(現在は交替)。

私に響いたもの【下記】は、帯に載っていたご自身による「自選10句」とは重ならず。
全体的に「高尚」というのが、直感的な印象。あえてそういうものでない句を、今の私は好ましく思ったかも。
旧仮名遣いなど、参考になった。

【梅林を日あたる方へ歩きけり】
【田植機のまだ熱からむ一つ星】
【宿の下駄かりて見に出る夏の月】
【紙箱の底の湿れる桜餅】
【すぐ火より下ろす夜食の片手鍋】
【焼芋の断面みせて売られおり】
【缶コーヒーごとりと落つる余寒かな】
【定食の来るまでつかふ団扇かな】
【折紙の中の金銀十二月】
【長靴の溝の形に落つる雪】
【立秋の自動扉に映る空】
【パジャマは絹遠火事を聞いてゐる】
【ハンモック十五少年漂流記】
【引波に指の残れる素足かな】     ※本書掲載順


60代、かろやかに暮らす (単行本)

60代、かろやかに暮らす (単行本)

  • 作者: 岸本 葉子
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2023/03/08
  • メディア: 単行本

エッセイも同時に借りる。
主にコロナ禍の連載(日本経済新聞等)をまとめる。
少々年上だけれど、直面しているコトは同じか。「老眼鏡の10年」もあった。
「コロナをきっかけとした断捨離」は、年代を問わずみなが大なり小なり行ったのかもしれない《外出が阻まれ、その時間で出来た生活の見直し》。
この年齢を迎えての、譲れない自分のこだわりもはっきりあらわれる。
気軽に読めるという点もあり、追っていこう(既にそんな感じだわね・笑)。