SSブログ

もうレシピ本はいらない [稲垣えみ子さん]

もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓

もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓

  • 作者: 稲垣えみ子
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2017/09/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

もー、付箋がつきまくりました。→《第1回衿賞
2018年第5回料理レシピ本大賞【料理部門】エッセイ賞受賞《この次に出版されたのが先日分》。

【50歳になったのを機に会社を辞め~(略)。上司と勇ましくケンケン対立しても、結局は給料日さえ来れば銀行口座に自動的にお金が振り込まれていたあのミラクルな日々!ああそれはもう終わったのである。なのでほとんどの人から「モッタイナイ」と言われた。いやいやいいんです。私はお金より時間を取ったんです!~】
…私と著者では才能も境遇もまったく違いますが(年齢は同じ)、私もこの気持ちに一致。安定より時間、本当の豊かさを求めて環境を変えたのであります。

【豪華なものは飽きるのだ(美味しすぎるものは飽きる)。】
【質素なものの中に無限の世界がある。それが私のごちそうなのです。】
【野菜とは年中とれるわけじゃないのだ。種類によって収穫時期が決まっている。】
これはこちらに来て、ひしと感じています。旬の野菜は安くその時期に売っている《直売所がたくさんあります!!》。季節が違えば並んでいない。旬の時にだけ買い味わう…それでいいのです。

【今の私の台所は、我ながら実に美しいと思うのです。~自分史上最高にスッキリしている。しかし台所そのものは、自分史上最小です。~私は調味料を減らしたのです。「塩、醤油、味噌」だけに。】
【調理はできるだけ単純に、時間をかけず、似たようなものを毎日食べる。気づけば、それが一番落ち着くのである。】
【自立というと「お金を稼ぐこと」と思われているけれど、それは自立のための一つの手段に過ぎないのではないでしょうか。~稼いだお金をうまく使って、自分で自分をちゃんと「食わせていく」ということができて、初めて自立なんじゃないかと思う。で、その力はすべて自分の中にあるのです。その力を投げ捨てちゃいけない。大丈夫、難しくなんかない。きっと世界が変わります。だから、レッツ料理。】

【「ハレ」と「ケ」という言葉があります。~ところがこれまでの私は「毎日がフェスティバル」の人生こそ素晴らしいと思っていたんじゃなかろうか。しかしよく考えたら、そりゃあ疲れるよ。それってどうなんだ、ということにようやく気づいたのでありました。】
お仕事上、外で食事をすることも多いでしょう。手の込んだごちそうは、たまに食べるから、いいのです。
【何が自分にとって必要かは、自分で決めていいのだと思うのです。】

あらためて→著者・稲垣さんは朝日新聞社を経て、フリーランス。夫なし、子なし、冷蔵庫なし。
現在は、ご近所のカフェにあるピアノを、ご厚意のもと開店前&閉店後に使わせてもらい、何時間も練習しているそうです。幼い時の習い事で基礎はあるものの、本当に楽しんで弾けているのは今になってから、と。
《京都で、奇遇にも私よりわずか前の時期でしょうか、復元の方丈の間を見て「狭い部屋にほぼ何も置かずつつましく過ごした鴨長明が、琵琶と琴だけは持っていた…」という事実から、楽器(音楽)という存在が気になり、『ピアノ』へと結びついたそうです。》
nice!(0) 

nice! 0