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探してるものはそう遠くはないのかもしれない by書店員 新井見枝香さん [よんでみました]

探してるものはそう遠くはないのかもしれない

探してるものはそう遠くはないのかもしれない

  • 作者: 新井見枝香
  • 出版社/メーカー: 秀和システム
  • 発売日: 2017/12/16
  • メディア: 単行本

既にマスコミにお目見えしていたのでしょうが、私が知ったのはひと月前ほど。某大型書店員さん。その特異なお人柄は、ラジオからも伝わりましたが、エッセイを読めばはっきりとわかります。凡人ではない。私も同じ職業だった経験がありますが、まったく似ていません。ていうか、自分はホント平凡でつまらない人間と自覚させられます。

芥川賞、直木賞発表時に、店頭で新井賞も発表。そちらの方が売れるとか。
もちろん読書家であるわけですが、なんと家に本棚はなく、読んだ本は捨てちゃうという豪快さ(「売る」作業も面倒なのだそうです)。これは、キョーレツではありませんか。そのはっきりとした姿勢。気になった方はすぐにでも読んでください(近々3冊目が刊行されるそうです・2冊目を私は次に読みます)。

1980年生まれ。大学中退→アルバイト時代を経て書店の正社員に(他のアルバイト経験も多く、それも本書に盛りだくさん)。あれ、その当時の職場は私もよく立ち寄っていたゾ。
【~大人になったら、両親がそうしてくれたように、ボタンは(※バスの降りますボタンなど)子供に譲るものだろうと思っていた。しかし、私には子供がいないので、ボタンを押すのはまだ私の仕事だ。】
【~(街頭防犯カメラ)まだ、あったりなかったり、映ってたり映ってなかったりする。でも今後、日本中のミステリ作家が、もう嫌だ!誰も殺せない!と嘆いて時代小説ミステリに走るかもしれないほど死角がない国になったら~(略)。】
…この程度の紹介では、この著者のおもしろさはまったく伝わらない。一読せよ、です。
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