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在宅ひとり死のススメ [よんでみました]

在宅ひとり死のススメ (文春新書 1295)

在宅ひとり死のススメ (文春新書 1295)

  • 作者: 上野 千鶴子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2021/01/20
  • メディア: 新書

今春、「サンライズ出雲」に乗車中、NHK‐FM『ラジオ深夜便』から聴こえてきたのが上野さんのこの話でした。
「老後はおひとりさまが一番幸せ」とデータが裏づけている。ふたり世帯の満足度は最低と(苦笑)。
ラジオ向きのお声ですねー。話に説得力があり、借りてみることに。

この方の類書はその後たくさん出ているようですが(時代と共にその考えと内容は刷新されていることでしょう)、最初はこれですね。私が手にしたのはもう9年以上前か。

【要介護認定を受けた高齢者は、ケアマネがつくだけでなく、疾患があれば訪問医と訪問看護師につながります。在宅のままゆっくり下り坂を下って、ある日在宅で亡くなる…ためには、医療の介入は要りません。医療は治すためのもの、死ぬための医療はありません。医師の役目は、介入を控えること、そして死後に死亡診断書を書くことです。】
【年寄りの容態が急変したり、死にかけの現場を発見したら、どうすればいいか、ですかって? まちがっても119番しないことです。】
あいかわらず手厳しい、と思ってしまいますが、訪問看護ステーションや主治医にまず連絡を、とのこと。

【心配いりません。加齢に伴う死は、穏やかなゆっくり死。「そろそろですね」という医療や介護職の予測は、ほぼ当たります。119番したばっかりに火事場の大騒ぎのような死に目に遭わなければならないことは、避けられます。~病院死が決してのぞましい死ではないことを、学ぶことです。】

おわりに、より。
【ひとり静かに死んで、ある日亡くなっているのを発見されたら、それを「孤独死」とは呼ばれたくない。それが本書の執筆動機です。】
ひとりだから孤独だった、と考えるのはNO。ひとりでなくても幸せだったかどうか? はわからない、ですよね~~。

【在宅ひとり死ができるようになったのは、介護保険のおかげです。介護保険がスタートしてから20年、現場の経験値は確実に蓄積されました。「在宅ひとり死」は現場の専門職の支えがあればできる、というわたしが得た手応えを、読者のあなたにもお伝えしたくてこの本を書きました。】
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