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先生、ちょっと人生相談いいですか? by瀬戸内寂聴+伊藤比呂美 [よんでみました]

先生、ちょっと人生相談いいですか? (単行本)

先生、ちょっと人生相談いいですか? (単行本)

  • 作者: 瀬戸内 寂聴
  • 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
  • 発売日: 2018/10/26
  • メディア: 単行本

新春ラジオで詩人・伊藤比呂美さんと瀬戸内寂聴さんの対談を聴いて~。

仏教の教えの四苦八苦。
【愛別離苦(あいべつりく)、怨憎会苦(おんぞうえく)、求不得苦(ぐふとくく)、五蘊盛苦(ごうんじょうく)】=愛する者と別れる苦しみ、きらいな者に会っちゃう苦しみ、ほしいものが手に入らない苦しみ、見聞きして触れて味わう、いろいろなものに執着する苦しみ。
「生きる、病む、老いる、死ぬ」が四苦、それにこの4つを加え、四苦八苦なのだそう。

【寂聴:犯罪をした人をけしからん、って言う人も、紙一重で運がよかっただけだと思うの。私でも他の誰でも、一歩間違えば何をするかわからないのは同じなんですよ。】
【比呂美:「正しさ」みたいなものにみんながひれ伏しちゃってるような。正義がまかり通っちゃったら、世も末ですよ。】

死について。
【寂聴:話したいと思う友だちはほとんど全部、死んだしね。~私、この世が嫌いではないけど、でももう一通りは見たと思う。だから離れていくことは平気。いつ死んでもいい。】
【比呂美:老いさらばえて人の手を借りるのは、うれしくないけれど、しかたないと思えます。そこはどうしたらいいんでしょう。】
【寂聴:黙って死んだらいいじゃない。ものを食べなきゃ死にますよ。】
あっ、びっくり。断食という方法があったか。食べないで、水も飲まなきゃ死ぬと。
御年96歳寂聴さん、トイレ問題で人の手は借りたくないと思っている。比呂美さんも、両親・夫を介護し、看取ってきた(暮らしてきたカリフォルニアでは安楽死が合法化:そういう所も世界にはあるのだ)。

【比呂美:作家は仕事優先ですよ。あたしたちにとっては、書くことが、何よりも大事なんです。男よりも。たぶん子どもよりも。】
【比呂美:考える前に行動する、これは私の悪い癖でして、それでたくさん苦労をつくりだしてきたのです。】
詳しくは存じ上げないが、おふたりとも紆余曲折あった人生。オープンに語っている。真似できないが、自分の気持ちにまっすぐに進んできた姿はうらやましい。
『考えるな、感じろ』はブルース・リーでしたか。
…やはり正直に生きた津島佑子さんのお名前も、比呂美さんからは2度出ていました。
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