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それからの僕にはマラソンがあった [よんでみました]

それからの僕にはマラソンがあった

それからの僕にはマラソンがあった

  • 作者: 松浦 弥太郎
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2017/12/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

今年になって私はまともに歩いて(ウォーキング)いない。メトロの企画に参加予定だったのだが、譲れない用事と重なり諦めた。何らかで体を動かしたいとウズウズしているのだが、早くても歩くのは来月末?になりそう。

松浦さんは、実はもう長く走っている人だった。ごく最近、精神を整えるために走り出してよい方向に~のような想像をしていた。十分にもう楽しんで付き合っている生活をしていた(既におよそ10年)。
今さら説明するでもないが、世の中に風を起こしている一人であり、自分と同い年とくれば勝手に意識してしまう(明かしてしまうと林修氏も古田敦也氏も気になる)。
松浦さんは、43歳の冬に走り始めた。

【僕たちは意外にひとりになる時間がないと思いませんか?会社では職場の同僚、家に帰れば家族、たいてい誰かと一緒にいます。けれども、走っている時間は、誰とも一緒ではなくて、たったひとりきりになる時間です。しかもその時間は、走ることに集中する時間ですから、現実のさまざまなことを忘れることができます。~しばらくすると無心になることができて~ある種の精神的なよりどころになっていました。】
【初心者の場合、走るのではなく、歩くことから始めるほうがいいのです。】
【「走ること」は身体のトレーニングですが、結局は、心のレッスンにもなっているようです。なぜなら、走ることにおいては、素直であることが強く求められているからです。】
【何でもそうですが、短期間で手に入れたものは、すぐに失うことになります。たとえば一カ月で5キロ痩せた人は、すぐにリバウンドしますよね。あるいは一攫千金でお金を儲けた人は、あっという間に全部使ってしまうことになります。地道に働いてゆっくり貯めたお金は、そう簡単に減りはしません。】
【走ることにはお金がそれほどかかりません。そして、人と一緒にやらなくてもいい。基本的に誰にでもできることだから、始めるのはラクだと思います。ゴルフに比べたら、はるかにハードルは低いのです。】
ランニングシューズなど、身につける最低限のものがあれば~ですものね。
【超人的な忙しさのなかで成功している人は、例外なくみなたいへん勤勉家です。それこそが成功している証です。この人たちは、とくに睡眠時間を削っているわけではありません。上手に時間のやりくりができているから、身体を動かす時間を作れるのです。

以前、「ほぼ日」で働いていた(その前は吉本興業で明石家さんま、ロンドンブーツ1号2号などのマネージャーを担当)西本武司氏との対談がとてもおもしろかった。
【(西本)~ようやく僕は頭と身体を調整するために走っていたんだと気づかされたんです。】
【(西本)中年になってからマラソンにはまる人が多い理由のひとつに、「気力も体力も落ちたような気がしてたけど、『俺って捨てたもんじゃない』という、自分の可能性を信じていたいという気持ちが根底にあるような気がします。】
…ちまたでは「2020東京オリンピック」ですが、西本氏が楽しみに見据えているのは、その翌年の、ナイキの本社があるオレゴン州ユージーンで行われる「2021世界陸上」なのだそうです。
【(西本)どんなにいい靴を履いてても、ひもをちゃんと結んでいないと、その靴の良さを引き出せないですからね。】
これ、スポーツ専門店店頭では、必ず丁寧に下から紐を結び直してくれることでもわかりますよね~。
【(西本)海外を走るというのは、それだけで旅の目的になりますね。~あっという間に町が把握できるし、朝ごはん食べるところも見つかるし、~ちょっとしたガイドができるようになる。10キロ走れると、たいていのところには行けるんですよね(笑)。どこへ行っても、心細くならない。】
これは、東日本大震災で自宅に徒歩で帰らなければならない時も強かったと。走れる(※そして普段から歩いていることも:衿)と、いざというとき交通機関を頼らなくてもOKな体力。「僕たち走れてよかった」と。このことは忘れないようにしようと思ったそうです。
【(松浦)西本さんがやっている「TOKYO FREE 10(フィニッシュ地点とゴール時間以外は設定せず、参加者がそれぞれに自由に10キロ走るイベント:スタート地点は「それぞれ」)もいいですよね。】
これは素晴らしい発想!(こうなると「スマホ」は必須か?!と思いますねー。新しいタイプの企画には~)。
【(松浦)今日は肉とか、自分に必要なものがわかるというか。必要以上に食べなくなるというか。】
走り始めてから、いっさい間食はしなくなったそうです。
(…私も長距離を歩いたあとは、余計なものの摂取は拒否する自分がいます。「スッキリ」感がそうさせるのか、未だに詳しくは説明できないけれど、この効果はとても大きいといつも感じています:一番健康的なダイエット)。
【(西本)ただ、走ることを生活の軸におくと、ナイトライフを楽しんでいた友だちとはちょっと疎遠になってしまう(笑)。でも、走ることで新しい友だちができますから、結果的に交友関係はひろがりますね。(松浦)リフレッシュ方法が変わるんですよ。走るチャンスを逃したくないから、僕はいつも狙ってます。】

結局、この本は走ることというより、自己管理を述べている。
【人一倍自己管理ができていないとフリーランスは成立しないものです。金銭面はもちろん、働く時間も、すべて自分できっちり管理し、律していないと「なんでもあり」になってしまい、その結果、仕事の質の高さを保てなくなります。自由であることは大変です。~メリハリがついたルーティン化した生活を心がけていると、日常的にマラソンをする習慣も取り込みやすいのかもしれません。】
私のウォーキングは、習慣化しているとはいえないな。今年はもっと計画的にいかないと。

【僕の理想のタイムは、1キロを5分45秒で走る、というものです。】
美しく、無理なく。
【今後は、つねに20キロ走れる状態にしておくというのがひとつの目標です。僕は今10キロを1時間で、週3日ほど走っています。】
【いつも新しいことに次から次へとチャレンジしていきたいと思っています。そのためには強靭な身体がどうしても必要なのです。けれども、それはお金で買うわけにはいきません。自分でコツコツ時間をかけ、積み重ねて作っていくしかないのです。~年齢とともに、体力はどんどん低下します。とくに45歳以降は、驚くくらい体力は低下します。】

松浦さん、マラソン大会参加についてはほとんど言及していません。それが言いたいことではなかったということ。
【普段の暮らしを整えるために走っている僕にとって、大会というのはそれほど重要ではない。】
実際、毎年参加しているのは「台北マラソン」「湘南国際マラソン」とありました。そうはいっても、この2つがあることはご本人のモチベーション、目標としてやはり大きいのではないかと私は思います。
東京の景色は知りつくしているので「東京マラソン」には興味がないのだそうです。
(東京マラソンはもう来月ですよー。私はまた、ランナーでもないくせにEXPOに行きます!)
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