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心淋し川(うらさびしがわ) [よんでみました]

心淋し川

心淋し川

  • 作者: 西條 奈加
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2020/09/04
  • メディア: 単行本

第164回直木賞受賞作。1964年生まれ。
『差配の茂十さん』がのちに効いてきます。思わず「さはい」を調べちゃいました。そういう昔の日本語、いいですよね。
時代小説。さりげない連作。NHK総合で土曜の夕方6時台によく流れている江戸もの(藤沢周平あたり)、の雰囲気です。
宮部みゆきさん、あさのあつこさんの時代ものを思い出しました。この世界は好き、です。
《※後日談:母には「宮部みゆきの方がずっといい! 言葉に重厚感がある」(別物だ)と言われました。樋口一葉好きには、読みやすい時代ものはあえなく却下でした・人それぞれ~》

すぐ世界に入れます。ひとりひとりがそれぞれの場所で自分を信じて生きている…。
女性主体が多かったですが、男性目線の方が私は好みかも。この中では「はじめましょ」がいい。

心が重くなる昨今、タイムスリップして江戸時代を舞台とした作品にさわやかさを得るのもよし。
西條奈加さん、現代ものも手がけるそうですが、また時代小説の方を手にしたいな。