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女の旅じたく [よんでみました]

女の旅じたく

女の旅じたく

  • 作者: 岸本 葉子
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 単行本

文庫も出ているようですが、単行本で。「290.9」、旅関係の棚で偶然手にとる。1961年生まれ、エッセイスト。
【(パスポート)切替申請であるならば、揃えるべきものは少ない。申請書の他、写真一枚、郵便はがき、パスポートの3点のみ。~本人確認の書類も要らない。】
そーなのか。著者は切れる直前に気づき、10年申請したそうだ。では、みなそうするべきなのか。
この方のように、仕事上、海外へ行くことが多い人だけか。私は2018年そうそうに期限。行くとしたら、そのあと10年以内が限界と思うならそれもありか。

ひとり暮らしの著者。
【留守宅を整えるとき、帰ってくることを、常にどこかで考える。もっと言えば、帰ってこなければならない部分を、設ける。ベッドをきれいにならした後で、パジャマだけを、わざと散らかった感じに~。~お茶を飲んだ湯呑みは、あえて、流しのまん中に置きっぱなしにしたり。
完璧に片付け過ぎも、旅の幸先がよくないようで。どこかしら、思いの残る部分を作っておく。それもまた、旅のしたくのひとつなのです。】
おまじない、みたいなものですね《向田さんを思い出す:いつもの旅立ちよりきれいに部屋を片付けていたそうで…》。
【ある文学者が書いていた。旅は出かける前がいちばん愉しいと。~私は「嘘でしょう」と思いました。~でも、過ぎてみれば、旅じたくをしているときの、あの焦燥感に駆り立てられたような没入には、独特なものがある。持ち物をできるだけ「少なく」という制限のもとで、自分の世界を実現しようとする、創作の苦しみと喜びとでもいおうか。】
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