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天才・立原道造の建築世界 [よんでみました]

天才・立原道造の建築世界―Michizo Tachihara 1914-1939

天才・立原道造の建築世界―Michizo Tachihara 1914-1939

  • 作者: 武藤 秀明
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2006/02
  • メディア: 単行本

ここ最近、無性に気になってしょうがない「ヒヤシンスハウス」。
百聞は一見にしかず。こちらのサイトが一番美しく、その全貌をとらえているかと。興味のある方は、ずっと下まで辿ってくださいませ。
詩人・立原道造は実は建築家でもありました。しかし、1914ー39年という短命(享年24歳)、そちらの力は発揮できずに終わりました。「風信子荘」(ヒヤシンスハウス)は、死後65年経って、ほぼ道造の設計通りに再現された、小さなおうち。埼玉県(埼京線中浦和)にあります。いつか必ず行きたい。この目で見たい。
関連書が自費出版版元から出ていました(著者:1947年生まれ。一級建築士。中央区役所建築課長等を歴任)。

【ヒヤシンスハウス:独身青年の身の丈に合わせたオーダーメイドの別荘風住宅。15平方メートル。ベッド、テーブル、机、腰掛けなどが機能的に配置されている。トイレはあるが、台所と風呂はない。自炊はしない設定か。=必要最小限の居住空間。】
【この住宅が建ったのは彼の没後65年を経た2004年11月。さいたま市が、政令市記念市民事業として土地を無償提供し、ボランティア団体が募金を集めて建築費を捻出。】
【(立原は)東京帝大在学中の3年連続で辰野賞を受賞。《※辰野金吾(1854-1919)日本銀行本店、東京駅など近代建築としての不朽の名作を生み出した。日本の建築家の草分け的存在。》】
【丹下健三は東京帝大で一年後輩。年齢は1歳上だった。丹下の著書でも立原のことは語られている。】

森鷗外(1862ー1922)は軍医、医師、医学者でもあったわけだが、文学者として世には知られている。立原も、世間的には詩人、ということだ。

【五感で季節を感じられない住戸に住んで、人が幸せとは私には思えない。】
というならば、今の高層マンション住まいなんて問題外ということなのでしょうね。。。

『炊事ができない、入浴不可』は困りますが、私の住みたい外観と中身は、このヒヤシンスハウスです。いつまでもこれが理想な気がします。
「ヒアシンス忌」は毎年3月の最終土曜日にあるのだそうです。
そうか、1914生まれということは、今年が生誕100年だったのだ。夏には記念行事もあったみたい。ちょっと遅れてしまった。
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