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小さいおうち [よんでみました]

小さいおうち

小さいおうち

  • 作者: 中島 京子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/05
  • メディア: ハードカバー

先日も書いたように、図書館予約で長期間待っていた本がどばーっと押し寄せ、読む方に追われ、読後感自体を記すのは久しぶりだ(この間、何冊もが記録できずにいる・いずれまとめて)。
祝日の今朝は、Ayuが起きてくる間の2時間、寝床で読了≪6時前に部屋の電気をつけたら、Ayuが瞬間目を覚まし、「ねかせて。」の捨て台詞でバチッと消された!≫。通勤電車内が主な読書の私には非常に珍しいこと(それほど返却に追われているワケ・苦笑)。

2010年7月の直木賞受賞作。一般読者のレビューに誘われて(私の食指の8割近くはこれ・あとは仕事中の入荷、かな)。
著者は1964年生まれ。戦前の様子が織り込まれているので、調べがいろいろ大変だったろうと。ただ調査しただけではわからないその時代の空気感もあるだろうし。
最初からぐいぐいと引き込まれた。大きな出来事があるわけではないが、その家の様子が浮かびやすい描写だ。住み込みの女中奉公の回想によるおはなし。
このタイトルで最初に思った、バートンの絵本「ちいさいおうち」は、最後にしっかり関連があった。同著者の「せいめいのれきし」という科学絵本のことも書いてあり、私はこの本を小さい頃よくめくっていたのでさらになつかしくなった。
小説なので、具体的には書かないでおく。派手さはないが、その世界観が丁寧に語られていて、秀作だと思う。
よい朝の時間だった。
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