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田中陽希さん:グレートトラバース 日本百名山ひと筆書き [田中陽希さん(プロアドベンチャーレーサー)]

グレートトラバース 日本百名山ひと筆書き

グレートトラバース 日本百名山ひと筆書き

  • 作者: 田中 陽希
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2015/04/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

私が今ハマっているのは「田中陽希さん」。どれだけの方がご存知でしょうか。
現在、NHK BS3で月~木、朝7:00より15分間、「グレートトラバース 二百名山~」を放映中です。もう185座目、残りわずかになっています(実際の登攀は2015春~2016新年)。

私とAyuは毎朝、これを見てまもなく「いってきまーす」。身支度後の、まさに一服の清涼剤です。
当初、真剣に見ていなかった時は、山登りをしているんだ~(この人は職業が「冒険家」なのだ)ぐらいの意識でした。しかし!ある日のNHK『スタジオパーク~』を視聴して、《山から山への途中の道もすべて歩いて「ひと筆書き」踏破している》事実を知りました。そして、まもなくBSで放送された『グレートトラバース外伝 田中陽希 絶景のパタゴニアをゆく』で、おそろしく過酷な世界レースの参戦(4人グループ)に見入ってしまったワケでした(今年2月にpatagoniaで行われた10日間で600kmの耐久レース・再々放送もいずれあると思います!)。

今回、まずは最初に刊行された「グレートトラバース 日本百名山~」の方を手にしました。
NHK側はドキュメンタリーとしてカメラで追うけれど、命の危険が及びそうならば関与するがそれ以外は一切黒子に徹し、陽希さんの宿代さえも(食事も)放送局は持たない(つまりは自腹)…という事実にびっくり。まっ、「自力踏破」にこだわっているご自身のまさに本来望むところなのでしょうが・笑。つまりは、あの大荷物はすべてあの人ひとりが動くために全部自分で持ち歩いているのです。

紹介が遅くなりましたが、田中陽希さんは、1983年生まれ(現在33歳)。Team EASTWIND プロアドベンチャーレーサー。大学卒業後、体育教師を目指していましたが、アドベンチャーレースと出会い「これだ!」と~。
【何か燃えるものに打ち込みたい!挑戦できる何かが欲しい!カラダを動かしたい。】
【現役時代(※大学でクロスカントリー)のように挑戦を続けられることが嬉しかった。】
日本百名山、トータル7800kmを208日で。当時の初回放送の際には(その頃私はこの番組の存在も知らなかった)その登山予定が視聴者に細かく伝わり、頂上で陽希さんを待つたくさんの登山ファンが。嬉しいのだけれど、少々の悪天候なら予定通り登りたい自分と、それによって一般の人を無理に決行させてしまうリスクとの苦しいせめぎ合いも、この本を読まなければ計り知ることはできませんでした。

…付箋はたくさん付きましたが、とても紹介しきれないので割愛。でも心にはしっかりと刻まれました。私自身は、山は永遠の憧れで、数年前までは「登山したい」モードがたしかにあったのですが、もう平面のウォーキングしか自信はありません。だからこそ、代わりに登ってくれていると思える「田中陽希さんの姿」に惹かれるのだと。

【彼(※海も自力踏破!のための「シーカヤック」を運んでくれた男性)は、僕と同じくらいの年齢のときに自転車で世界をひとり旅したことがあった。旅先で原因不明の高熱を出して倒れ、身ぐるみはがされてしまったときに、土地の人に手厚く助けてもらったという。このときに「見返りを求めるのではなく、次の人につなぐ」ということを学んだそうだ。そして昔の自分と同じように何かに挑戦している若者がいたら、そのときの恩をつないでほしいという気持ちでできる限りのサポートをしたいと思っているといった。
その思いを知り、僕も同じようにいつか自分と同じ状況の若者に出会ったときには今回の恩をつないでいこうと思った。】
【(略)~付近を走っていると(※そうなんです、この人は歩くというより「走っている」のです!)「田中陽希さんですか?」と男性に話しかけられた。「家庭を持って、家業を継ごうと決心してから不安を抱えていたのですが、そんなときに自分と同じ年齢の人がすごいことに挑戦していると知って、大きなパワーをもらえたんです。『負けられない!』と思いました」
その言葉に、僕が逆にパワーをもらえた気がした。誰もが何かに挑戦をしている。土俵は違っても挑戦を続ける人はみな輝いているはずだ。】

田中さんは、頭より先に行動する人。机上の人ではない。そして、妥協はしたくない人。カツ丼が好き。めん類も比較的好き。食べたい物を食べるために、その店の閉店前に走ってでも駆け込む。興味が湧いたならば、寄り道も柔軟にする。
よい意味で「知的」さは出さず、野生児なのが大きな魅力。
この頃、私の頭の中では番組テーマ曲がずっと流れています♪(サントラあったら欲しい☆)
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