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ペコロスの母 3冊 [我が家の介護いろいろ&認知症関連]

分野的に「検定試験」にしました。Eテレ録画の、この著者の特集をようやく見終わったので整理します。

ペコロスの母に会いに行く

ペコロスの母に会いに行く

  • 作者: 岡野 雄一
  • 出版社/メーカー: 西日本新聞社
  • 発売日: 2012/07/07
  • メディア: 単行本

著者は昭和25年生まれ。出版社で編集の仕事、40歳で子連れで長崎にUターン。
だいぶ前に話題となりましたのでご存知の方も多いでしょう(日本漫画家協会賞優秀賞受賞)。図書館本は既に11刷でした。徐々に認知機能をわずらっていった母を漫画で描きます。
連れ合いを亡くしてから、認知症の症状が出ます。母みつえは大正12年生まれ。大正8年生まれの父さとる(つまり著者の父親)は、若い頃は暴力を振るったり、飲んで給料を持ち帰らないなど、さんざん苦労させられたのですが、母親がみる世界の中では「よい人」になっていきました。それには、子どもの方が実は救われたそうです(著者の中でも父親像が ↑ に)。

【(施設で世話してくださっている方が)「お母さんが明け方、縫い物ばしよんなったとです。ふとんのへりば持って」(本人は縫い物をしているつもり)】
【僕は母がうらやましいと思う。認知症になって、母の中に父が生き返ったのだから、ボケること(忘れること)もそんなに悪いことばかりじゃないんだと。】

ボケて幸せな生き方: 「ペコロスの母」に学ぶ (小学館新書)

ボケて幸せな生き方: 「ペコロスの母」に学ぶ (小学館新書)

  • 作者: 岡野 雄一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2014/12/01
  • メディア: 単行本

若い時、酒乱だった父親の背景が前書より細かくあり。ふんわりな話し口調もよかったです。
入院先から直接グループホームへ。
【あとで人に聞いた話ですが、病院から施設に直行するというのはスムーズにいくケースが多いそうです。本人は入院の延長だと思って納得しやすい。自宅に帰っていたら、抵抗していただろうと。】

ペコロスの母の玉手箱

ペコロスの母の玉手箱

  • 作者: 岡野 雄一
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2014/10/21
  • メディア: 単行本

図書館から用意される都合上、この順の読破となりましたが、認知症の理解の上でも、これでちょうどよく、しんみりと読み終えました。
ひどい酒乱だった父も、後年は穏やかな性格に。
亡くなった父親が(母を)迎えにきたという回想のシーンで(コマが大きかったと思う)涙。
お母さまは、だんだんに発語がなくなっていき…。

…メモ程度の読後感ですが、チャンスがあればこの漫画をどうぞ。一目瞭然です。絵もとてもあたたかです。
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