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シャーロック・ホームズの事件簿 [シャーロック・ホームズ]

シャーロック・ホームズの事件簿 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

シャーロック・ホームズの事件簿 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

  • 作者: アーサー・コナン・ドイル
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2007/10/11
  • メディア: 文庫

実際のホームズ全集最後の単行本。≪この光文社文庫・新訳シャーロック・ホームズ全集はこれから残りラスト一冊(長編)が刊行されます。≫
コナン・ドイル(1859~1930)が亡くなる3年前に書いた最後の作品を含む短編集。ギリギリまで書いていたのですね。本当は歴史物を書きたかったのに、評判が先に立ってしまい、最後までホームズ作品を書くことを余儀なくされた人生ともいえましょう。

よかったもの。
●マザリンの宝石(ワトスンが書き残した形でなく3人称の作品。秀作です。)
●ソア橋の難問
●サセックスの吸血鬼
●三人のガリデブ
●高名な依頼人
●三破風館
●白面の兵士*
●ライオンのたてがみ(ホームズ、隠居におきた事件。)*
●隠居した画材屋
●ヴェールの下宿人
●ショスコム荘
(*ワトスン語りでなくて、筆記者はホームズ自身!の設定。)

って、12編収録ですから、ほとんどです・笑(計11)。
いい仕上がりの1冊です。格調さえ感じます。ドイル味・ホームズ味の最集約といってよいのでは? どれも結末がいつにもまして洒落てます。やっぱりホームズものは「短編」がサイコー!ではないでしょうか。

ホームズは23年間探偵だった。うち、17年間は友人ホームズが協力した設定、とのことを知る。

また、この本のドイルのまえがきがよいです。
ラストを紹介します。
【~そんなわけで、読者諸君、今度こそほんとうにシャーロック・ホームズとお別れする時がやってきた。これまで長いあいだのご愛読に感謝するとともに、みなさんが日常の煩わしさから解放されて気分転換する一助に、この冒険物語がなったことを願うのみである。 アーサ・コナン・ドイル】

一世紀後の他国の人間も、十分リフレッシュさせてくれてますよ!!やっぱり文学はすごいですよね。

→ホームズ関係はあと少し(?)で終わりにして、これはやっぱりホームズの生みの親ドイル自身の人生に迫る、しかないかな。。。
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