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シャーロック・ホームズの生還 [シャーロック・ホームズ]

シャーロック・ホームズの生還 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

シャーロック・ホームズの生還 新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

  • 作者: アーサー・コナン・ドイル
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/10/12
  • メディア: 文庫

新訳シャーロック・ホームズ全集(全9巻)もこれで4つまで読了。
「シャーロック・ホームズの回想」にて“ホームズの最後”を知った、と書きましたがhttp://blog.so-net.ne.jp/eri-green/2007-09-30、それから10年後(1903年)、見事にホームズは復活していたのでした。読者や出版社の熱意に押されるような形で。
●空き家の冒険 
ワトスン、死んでいたと思っていた友人ホームズが目の前に現れ、びっくりしたことでしょう。物語上は「3年間」隠れていたことになっていました。
●ノーウッドの建築業者
●踊る人形
●ブラック・ピーター
●恐喝王ミルヴァートン
●六つのナポレオン像    …このへんまでくると途中で私にも事件真相の目星がついてきました
●金縁の鼻眼鏡
●アヴィ屋敷
短編13収録のうち、上記がよかったです。
特徴的なのは「死んでも(殺されて)仕方ない」という被害者が何人もいたこと。
そして、手をくだした者を警察に突き出さず、ホームズの手腕で無罪へと導いた結末多し。
なかなかグーでした。

ドイル、この頃の執筆はもう20世紀に。
“馬車とガス灯と電報”の時代から、“自動車と電灯と電話”の時代に移っていったものの、ドイルはそうした当時の「現代」にホームズを置かず、これまでと同じ19世紀末の世界で活躍させたそうです。

読者にとっては、たんなるノスタルジアを感じるだけでなく、「今も変わらぬホームズとワトスンの世界」に愉しむことができる-そんなやり方がうまく成功した、とありました(解説より)。
『古風な様式と新時代の感性や技術が混ざり合ったヴィクトリア朝。霧深いロンドンを背景に描かれる奇怪な事件たち-』。
ちょうど1世紀前・100年前のロンドンにタイム・スリップできます。

予告通り、最後までこの古典新訳文庫シリーズは制覇(大ゲサ)いたします。どっぷり、です。
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