死との約束 [アガサ・クリスティー]
いつも通り、カタカナ名前は頭に入らないので、巻頭の登場人物ページに目立つ付箋をつけて、たびたび戻りつつ。
「死海殺人事件」というタイトルで映画化もされたが、かんばしくなかったらしい。小説でなければ、おもしろさが通じない種類。
気になったのは『気が転倒する』という表現がp239,301,311にあったこと(細かい・笑)。高橋豊:訳とあった。これは『気が動転する』ではないのか? しかし、辞書にはどちらも用例としてあった(母にも尋ねてみた・本題より「同じ表現で訳している」ことの是非が返ってきた・たしかにそうかも)。
誰が殺されるのかは誰でも目星がつく。犯人を探すなら、登場人物の元の職業にも注意しなければならない(そこにはひっかけもあるのだが)。
終末、みなを集めて真犯人を語る場面はぞくぞくとする。そこに顔を出していない人物に違和感があったことは、狙いとしては悪くなかったのだろう。
おそらくポアロは世間にそれ以上を公表しなかった…。
犯人の意外性はありましたが、傑作というには遠い印象でした。
でも久々に、アガサ・クリスティーの世界を楽しみました。文章の組み立てや導入部からひっぱる感じは、先日のミステリーと比べるとさすが!と思います。
2015-08-26 20:00
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