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サイゴンから来た妻と娘 [よんでみました]

昨年、記録できなかった分の続きです。。。

サイゴンから来た妻と娘 (小学館文庫)

サイゴンから来た妻と娘 (小学館文庫)

  • 作者: 近藤 紘一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/08/02
  • メディア: 文庫

このタイトルは当時ベストセラーになったので記憶にある方も多いだろう。第10回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
…国内線に乗って機内誌で(奄美に行った時か)、近藤紘一氏に関する文章を読み、ずっと気になっていたが、初版は1978年、既に図書館では閉架書庫に(活字が古いだろうからこれを借りるのはやめた)。再文庫化を待ちわびていました!

著者は、1940年生まれ。早稲田大学卒業後、サンケイ新聞に入社。フランス留学を経て、サイゴン特派員、バンコク特派員。
前妻を心の病で亡くし≪このエピソードが機内誌にあった≫、その後ベトナムの女性と結婚。
…45歳の若さで亡くなったのが、なんとも惜しい(彼の父親は胃ガンの権威。近藤家は代々医者の家系であったのに、判明時には末期だった)。

解説より:【特派員としてベトナムに赴任した新聞記者が出会ったのは現地の女性とその娘。結婚してやってきた彼女たちが繰り広げるカルチャーギャップと国際結婚の現実を描く。1978年に発表されるやベストセラーとなり、NHKでドラマ化もされた(林隆三主演)。著作累計100万部以上のノンフィクション作家となった、著者の原点といえる傑作。】

飼っていたウサギを妻が最後食べてしまう場面は強烈。
【お釈迦さまを敬い、輪廻転生を自明のことわりとして受けとめる以上、彼女は今後も動物を自らと等価値のものとして親身に遇し、かつ、必要とあれば彼らを平然と殺戮し続けるだろう。これは感情や感覚の問題ではなさそうだ。彼女の国の風土と文化に裏打ちされた、然るべき行為であり、父祖伝来の生活の規範なのだろう。】

文章は常にいきいきとしていた。
彼の私生活を、第三者のノンフィクション作家が綴ったその機内誌をまとめたものが、この文庫と同時刊行。本来、私の興味はそっちの方。
ではそちらの記録へ↑。
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