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ロンドンの勉強 [よんでみました]

ロンドンの勉強 新装版―ワクワクの探し方

ロンドンの勉強 新装版―ワクワクの探し方

  • 作者: 浅見 帆帆子
  • 出版社/メーカー: 廣済堂出版
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本

1977年生まれ。大学卒業後、気の向くままにロンドンに留学。英語が元々堪能だったのは大きい。孤独を感じながらも語学学校への通学をベースに、ロンドンひとり暮らしの中で好きなものを見つけていく-
その過程の日記で構成されている本。(↑写真は新装版。初版2001年刊がヒットし、その後執筆活動を続けることになるわけ。。。)

【「なんとなく行きたい。もう観光旅行じゃ物足りない。大学や大学院に入るつもりはないけれど、一度は外国暮らしがしてみたい。」 というような理由で外国に住みたい人ってわりといるんじゃないだろうか?
この本は、正にそんな理由で始めてしまったわたしのロンドン1人暮らしの様子を、滞在中につけていた日記と、母親や友人とやりとりしていたメールをもとに、まとめたものである。】

【留学に大切なことは、滞在期間の長さでもないし、行く理由でもない。仮に目的があって達成できたとしても、帰ってからそれを生かすことのほうが難しい。
でも、まったく違う環境と異文化の中で、孤独になって1人で自分を見つめ、遠くから日本を見直しているうちに、その人の思考半径が確実に広がっていくと思う。】

著者が恵まれていたのは語学力もあったが、仕送りをのぞめた家庭環境もポイントであったと思う。
現に、授業料の高い(つまりは評価の高い)語学学校にも通えたわけだし、頻繁に渡英してくる友達のような母親の存在もあった。

【「君のは米語(アメリカ英語)だよ」→英語(イギリス英語)と米語ってずいぶん違うかも、と意識した瞬間だった。】

【(語学学校で)最近、何も意見を言わないととばされてしまう授業環境にすっかり慣れていたわたしなので、チューターが会場に意見を求めたときに、勢い込んで手を挙げた。
~日本ではこういうとき、みんなとりあえず黙っているんだよね…。】
そうそう。私も本当はそういうのイヤだと常々思っている(でも周りと合わせてしまう自分を反省する)。

【ロンドンの地下鉄はとても汚い。~イギリスには乗り越し清算とという制度がない。見つかった時点で有無を言わさず10ポンド払わされる←切符を買う前に要注意。
~“ロンドンって、東京よりずっと汚いなぁ”とバスの2階から街を見下ろしつつ思う。埃と排気ガスに包まれている。電車と同じくバスのシートもお尻が黒くなるような気がするし。】
地下鉄よりバスの方がよい、とあった。定期はバスが安上がりだし、道の把握によい、と。
(水道、トイレ事情も日本のようにいかないことも多々あるようです…。)

【スリ対策と汚れ防止対策を総合すると、黒くて丈夫で肩にかけられるバッグ、万が一切られても惜しくない物、というわけで、おしゃれな物は一切持てない。
ロンドンでは、しっかりファスナーのついたバッグを使うことが鉄則だ。確かに閉めたはずなのに、地下鉄を降りるといつのまにかファスナーが開いていることもある。
ふたも何もなくて、ぎゅっと引っ張れば取っ手が切れてしまいそうな華奢な籠バッグなど、もってのほか。】
リュック式もしたがって同じ、そうな。

【日本人の友達を作るなんて日本語を話しちゃうからダメダメと思ったが、淋しさには勝てないので、「これはよし」として、このとき以来、淋しいときはいつもY子に甘えさせてもらった。】

【(節約について)日本でもやろうと思えばできるはずだが、やっていないことを見ると、1人暮らしとは本当に人を自立させるものだと思う今日この頃…。】
私もその点、結婚の経験は大きかった、と思ってマス・爆。

【この頃、授業で自分の意見を聞かれると、その1秒後には英語がするりと出てくる。意識的に日本語を話さないようにもしている。日本語の中に、英語が進入してきた。独り言でも英語がポロッと出てきてギョッとする。心の中で考えていたことも英語に言い換えていたり、とかね。】
ここまでいけたら気持ちいいのでしょうね。うらやましい。。。

★著者、やりたいことを見つける。インテリアに目覚める。
→ソフトファニッシングスクールへ通うことに。★

【(その後日本にて)山のような生地とインテリアの本を宅配便で送って、日本に戻ってきた私は、興奮の冷めないうちに、自分の部屋をローラ・アシュレーの生地と壁紙ですっかり変身させた。
~これからも「自分がやっていて気分のいいこと」を追求していこうと思う。
私は自分の「住」環境を快適にすることは、心が豊かになり、ショッピングやエステに負けないくらい「自分を磨く」ということの一つだと思っているのだけれど…、違うかなあ?】

そう思います。自分の家、自分の部屋が思うとおりに満ちていることは生き生き過ごせる第一の環境だと思えます。しかし、住宅事情もあり思い通りにはいかなしし、なによりそれに近づく小さな努力も足りてないと、私も自分を省みます…。

彼女の日記や文章はなにげない語りだけれど、終始自然な感情の吐露や人間の観察描写などすべてが新鮮にうつりました。
この後…の著者も追ってみるつもりです。
http://www.hohoko-style.com/
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